夏になると、花火大会やお祭りなど、浴衣を着て行きたいイベントが増えてきますね。
最近では浴衣の着付け方法をネットで調べることができるので、自分で着付けるという人も多いでしょう。
浴衣を自分で着付ける際に、難しいのが「おはしょり」の整え方。
https://twitter.com/sociopath510/status/1134682207505641474
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”r”]ネットで調べると簡単にできそうだけど、いざ自分でやってみるとうまくいかないのよね・・・[/voice]長かったり短かったり、モコモコしたり・・・
おはしょりまでしっかり整えて、美しく着付けたいものです。
今回は、浴衣のおはしょりについて、調べてみました!
おはしょりって?
おはしょりというのは、浴衣を腰のところでたくし上げ、帯の下で折り込んだ部分のことです。
おはしょりがあることで、着丈を調節することができます。ベストな着丈は自分の身長と同じ長さですが、プラスマイナス5cm程度ならおはしょり部分で調節できます。
また、腰のところで布を折り込むので、使う補正具が少なくて済むというメリットもあります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]でも、なんで女性の浴衣にだけ「おはしょり」があるの?[/voice]おはしょりの起源は、江戸時代にあります。
当時、身分の高い女性たちの間では、着物の裾を長く伸ばして引きずる「お引きずり」というスタイルが流行っていました。
もちろんそんな動きづらい恰好ができるのは、家事を人に任せられるような上流階級の女性だけです。「お引きずり」が一種のステイタスとされていたのでしょうね。
裾が長いと汚れてしまいますから、外に出る際は裾をたくし上げて紐で止めていました。着物の「端を折る」から「端折る(はしょる)」となり、このスタイルが「おはしょり」としてやがて庶民にも広まっていったのです。
浴衣の着付け方
まずは、浴衣の着付け方をおさらいしましょう。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/sgBDgaEbk3c” mode=”normal” /]
1. 浴衣を羽織り、裾の長さを決めます。
背縫い(背中の縫い目)が体の中心に来るようにします。裾は、くるぶしが見えるくらいの高さにします。
2. 下前(着る本人から見て右側)、上前(左側)を重ねます。
裾先がややつぼまるようにすると、きれいに着られます。
3. 腰紐を結びます。
4. 前後のおはしょりを整えます。
左右の身八つ口から手を入れて動かし、おはしょりを整えます。
5. 衣紋を抜きます。
片手で前の衿先を持ち、もう片方の手で後ろの背縫い部分を持って、後ろの衿をこぶし一つ分ほど首から離します。
6. コーリンベルトを留めます。もしくは、胸の下で紐を結びます。
7. 伊達締めを巻きます。
8. 帯を結んで完成です。
おはしょりがあることで、着崩れを簡単に直すことができます。
背中や腰の部分がゆるむ
背中側のおはしょりを下に引っ張ることで、ピンとした背中に戻すことができます。
裾が下がる
腰部分の布を、おはしょりの下の腰紐に入れ込みます。
おはしょりの整え方
おはしょりの作り方を解説したわかりやすい動画があるので、紹介します。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/65KH8029oKM” mode=”normal” /]腰紐を少しずつ上下にずらすことで、おはしょりの形を整えることができます。
おはしょりの長さは、人差し指1本分が目安といわれています。
でも実際着てみると、着丈や身長だけではなく体格や布の素材など、あらゆる要因でおはしょりの長さは変わってきます。
おはしょりが長すぎたり、短すぎたりした場合は、どう対処したらよいのでしょうか。
おはしょりが長すぎる場合
小柄な人や、持っている浴衣のサイズが大きい場合、そのまま着るとおはしょりが長くなってしまいます。
おはしょりが長い場合の処理の仕方を紹介します。
腰紐を少し高めの位置で結ぶ
ちょうどいいサイズの浴衣を着る場合、腰骨より少し上、おへそあたりで腰紐を結ぶと、おはしょりの長さがちょうどよくなります。
おはしょりが長くなる場合は、腰紐を結ぶ位置を通常よりも高くすることで、布が持ち上げられ、おはしょりが短くなります。
胸紐に布を入れ込む
こちらは少し難しい方法となります。
まずは通常通り腰紐を結んでおはしょりを作り、形を整えます。そして胸紐を結びます。
次に、おはしょりの長さがちょうどよくなるようにおはしょりを持ち上げ、上の部分を胸紐に入れ込みます。そして、上から伊達締めで固定します。
この方法だと、おはしょりの長さを確認しながら調節することができます。
おはしょりが長い場合の処理方法を動画で見てみましょう。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/BWZ4S4J27dg” mode=”normal” /]
おはしょりが短すぎる場合
続いては、おはしょりが短くなってしまった場合の処理の仕方を紹介します。
腰紐を少し低めの位置で結ぶ
腰紐を下げることで、おはしょりの長さを長くすることができます。腰紐を下げられる限界は骨盤のあたりです。
腰紐を下げると、滑って上に上がりやすくなるので、タオルなどで補正をするとよいです。
おはしょりを縫い付ける
先におはしょり部分を縫い付けてしまう、という方法もあります。
- まず、おはしょりを作らずに浴衣を着付けます。
- 帯板から5~6cm下の布を折り返しておはしょりに見えるようにし、待ち針で留めます。
- 浴衣を脱いで、縫い目が出ないように折り返した部分を縫い付けます。
対丈で着る
どうしてもおはしょりがうまく出せないという場合には、対丈(おはしょりなし)で着る、という方法があります。
浴衣のおはしょりは、絶対にないとダメというわけではありません。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/S8lxeRNRezc” mode=”normal” /]ただし、対丈で着ると着崩れしやすい場合があるので、補正をしっかりしましょう。腰紐と胸紐の間を少したるませておくと、着崩れしにくくなり、その部分で修正することもできます。
仕立て直してもらう
ここまで紹介した方法で、どうしてもおはしょりがうまく出ないという場合は、仕立て屋さんにお願いして仕立て直してもらいましょう。
また、最近では簡単に着られるように、おはしょり部分をあらかじめ加工した浴衣も販売されています。
どうしてもうまく着られないという場合には、このようなサービスを利用するのもよいでしょう。
まとめ
浴衣のおはしょりが長い時・短い時の処理の仕方をお伝えしました。
[box class=”pink_box” title=”おはしょりが長い時”]- 腰紐を高めの位置で結ぶ
- 胸紐に布を入れ込む[/box]
[box class=”pink_box” title=”おはしょりが短い時”]
- 腰紐を低めの位置で結ぶ
- おはしょり部分を縫い付ける[/box]
おはしょり部分がきれいだと、全体のバランスが美しく見えます。
ぜひおはしょりまできれいに整えて、快適な浴衣ライフを満喫しましょう♪
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