外国のお土産に頂いたワイン、せっかくだから来客時や気のあった友達と飲もうと思って取っておいたけど、ずいぶん長い間冷蔵庫に眠っていて冷蔵庫を開ける度に気になっています。多分2年位経っているけどまだ飲めるかしら?
新築祝いに頂いたワイン。結構高級なワインらしいんだけどリビングに飾りっぱなしで、家には住み慣れたけど、ワインは見慣れて飽きてしまった。ワインって賞味期限どれ位かしら? まだ飲んでも大丈夫かしら?それとも、ワインは熟成させるほどおいしくなるって言うからもっと置いておいた方がいいのかしら?
ワイナリーで思い切って買ったワイン。お店の人が飲み方や飲み頃、保存方法を丁寧に説明してくれたけど、何とかっていう葡萄の品種で良質の収穫のあった年のもので・・・。貴重な1本ですと言われたこと以外はもう忘れちゃった。
こんな経験ありませんか? えッ! あなたの家の冷蔵庫にも入っていますっ?!
我が家にも、ちゃんとありますよ。冷蔵庫の番人と、リビングの主と化したワイン。
まだ飲めるのか不安になって、ワインのボトルをひっくり返して一生懸命見たけど、賞味期限らしいものは見当たりませんでした。
でも、せっかくお土産や祝い品で頂いたり、奮発して自分で買ってみたワイン。いつまでも飲まないで気にしながら置いておくのはもったいないですよね。飲み頃を知っておいしく飲めば、食生活が豊かになり、家族や友人とのコミュニケーションが深まったり楽しい思い出ができたり、人生まで豊かになると思いませんか。
さあ、ワインの“賞味期限”と“飲み頃”を知って、豊かな人生を送るためのチャンスをひとつ増やしましょう。
ワインの賞味期限はどの位? 何処に書いてるの?
ワイには賞味期限はないんです。野菜は収穫した時から、加工食品はできた時から品質の劣化が始まりますよね。でもワインの場合、製造された直後からすぐに劣化が始まる訳ではないんです。
ワインは葡萄の果汁を搾って発酵させ、樽に詰めて熟成することで完成するのだと思っていたら、なんとボトルに詰められた後もまだ熟成するんですって。その熟成期間が10~20年以上のものや、100年を超えるものまであるそうです。とっくに成長が終わって老化の一途をたどる私に比べ、成長し続けるワインは凄いですね! うらやましい!
しかもワインは味わいが劣化しておいしくなくなって、「飲み頃を過ぎた」とか「酸化した」ワインになることはあっても腐ることはないです。
ワインの“飲み頃”っていつ?どうやって知るの?
じゃ、どうしたら「飲み頃を過ぎた」とか「酸化した」ワインになっちゃうのかしら? いつ飲めば“飲み頃”なのかしら?
ワインと一口に言っても500円から2,000円代のお手頃価格のものから、30万円から100万円以上のものまであります。
スーパーやコンビニで売っている、2,000円代位までの手軽に買えるワインは、“飲み頃”の状態でお店に並んでいるので買ったらすぐに飲むのがおいしい飲み方です。
1週間働いて疲れた自分のご褒にコンビニに寄って780円のワインを買って帰ったあなた、来月まで寝かしておこうなんて考えないで! 1週間の疲れを癒して、月曜日の朝には「さあ、今週も頑張ろう!」と思えるように、金曜の夜に一人でゆっくり飲んだり、土日に気のあった仲間と語り合ったり、週末の“飲み頃”のうちに楽しみましょう。
それから、ボージョレ・ヌーヴォーのような、フルーティーで渋みのないワインは半年から1年以内に飲んでしまうのがベスト。そのフレッシュな味わいを楽しむのですね。
一般的なワインは、赤ワインは2年~3年以内、白ワインは1年~2年以内が飲み頃の目安です。
それに比べ、熟成タイプのワインは産地・葡萄の品種・ヴィンテージ等によって“飲み頃”が変わって来るんです。
産地でいえば、ボルドー地方やブルゴーニュ地方の赤ワインは渋みと酸味が強くて、時間をかけて熟成します。白ワインでもブルゴーニュ地方のものは熟成時間が長いものもあるんです。
愛しいわが子が生まれた年のボージョレ・ヌーヴォーを買っておいて、二十歳になったときにプレゼントしようと思っていたお母さん、それなら、ボージョレ・ヌーヴォーではなくて、熟成タイプのワインですね。ソムリエやお店の人に目的を言って相談してみましょう。
ところで、「ヴィンテージ」ってワインでは良く聞くけどいったい何?
ワインで使う「ヴィンテージ」とは原料葡萄の収穫年、つまりそのワインの原料である葡萄の収穫された年のことを言います。
ワインのラベルによく書かれている「2018」のような4桁の数字、これがヴィンテージです。同じワインでも、ヴィンテージの当たり年かはずれ年かで味わいが変わり、当たり年のワインは飲み頃になるのに時間がかかる長期熟成タイプのワインになるのです。
「それじゃ、1年や2年飾っておいた頂き物のワインは全然大丈夫。飲めるじゃない。むしろ“飲み頃”じゃないの!」と、喜んだあなた、そうとも言えないですよ!
ワインの熟成や飲み頃を保つための保存方法は?
ワインの“飲み頃”や“熟成”、は保存状態によってずいぶん変わってしまいます。ワインの保存には次の4つの条件が大切なポイントです。
① 暗い場所で保存・・・直射日光のあたらない所で保管する。蛍光灯の光も避けたほうが良いです。
② 涼しい場所で保存・・・温度は13~15℃が最適。夏の暑さは大敵です。温度が高すぎると熟成が進んでしまい、低すぎると熟成が進みません。
③ 湿度の高い場所で保存・・・湿度は70~80%が理想的。コルクを使っているワインは、コルクが乾燥すると隙間ができて空気がボトルの中に入ってしまい、ワインの酸化が進んでしまいます。コルクの乾燥を防ぐためにボトルを横に寝かせておきましょう。
④ 振動がない場所で保存・・・振動が加わるとボトル内で化学変化が起こって味が変わってしまいます。
この4つの条件の揃った場所で保存するのがワインの“飲み頃”にとって非常に大切です。“飲み頃”のワインはその状態を長持ちさせ、また熟成タイプのワインは良い状態でじっくり熟成させます。
ワインの熟成や保存にはワインセラーに入れておくのが一番です。でも、ワインセラーなんてないと言う方は、床下収納の暗い場所に閉まっておくとか、新聞紙でくるんでキャップシール部分にラップを巻いて冷蔵庫の野菜室に入れて置くのも一つです。
残念ながら、酸化して味がすっぱくなってしまったり、風味が変わってしまって“飲み頃”を過ぎてしまったワインは料理に使ってみましょう。
実は私、お友達とフランスに行った時に思いっきり奮発して買ってきたワインがあって、ボトルもオシャレなのでリビンクの南向きの出窓の所に「見て、見てっ!」という感じに立てて飾ってあったのです。
明るくて風通しも良く本当に気持ちの良い窓なんです。窓を開け閉めするたびに転がりそうになるけど、我が家に来た人が必ず目に付く場所なのでどうしてもここに飾っておきたかったのです。
記録的に暑かった夏もそろそろ終わりに近づき、秋の早取りのおしゃれな気分で、自慢の愛しいワインをそろそろ飲んでみようかなと思って、賞味期限を探してみたら何処にもなくって。それで色々調べてみたら・・・
あらっ! 私の自慢の愛おしいワイン。だのに可愛そうなワイン。ああ!最悪の保存状態だったのね。ショック!!
怖いけど開けてみて、もし、「飲み頃を過ぎた」悔しいことになっていたら、牛肉のワイン煮込みでも作ろっと。
封を開けたワインはどれ位もつの?
一度封を開けたワインは飲みきってしまうのが一番ですが、飲みきれない場合もありますよね。
開封後はコルクなどで再度ふたをして冷蔵庫で保存すれば1週間くらいは大丈夫です。その場合コルクでも良いのですが、バキュームストッパーがあると、ボトルの中の空気を抜いて真空環境を作れるので酸化を防ぐことが出来てお勧めです。アマゾンで1,000円位で購入できます。
ワインをいつ飲もう?
ワインの“飲み頃”と保存方法が分かったところで、さあ、あなたはいつワインを飲みますか?
もちろん、仲間が集まった時、記念日、来客のあった時は、ワインを飲むのにとても最適ですね。只、漫然とそんな時を待っているとせっかくの“飲み頃”が過ぎてしまうことが良くあります。
そこで、毎月「20日」は何の日か知っていますか?
“ワインの日” です。
フランス語でワインは“Vin”で、数字の20と発音が似ていることから「ワインの日」と決めたそうです。1994年に日本ソムリエ協会が制定したんですって。
毎月20日になったら、ワインを思い出して、“保存状態”や“飲み頃”をチェックして、ワインを楽しむ計画を立てるのも良いですよね。
ワインを楽しむことで、あなたの生活や人生に豊かな味わいと豊かな時間を過ごすゆとりが生まれるなんて素敵ですよね。
まとめ
ワインの賞味期限、飲み頃、保存方法をまとめると、
1. ボトルに詰められた後もまだ熟成し腐ることはないため、ワインには賞味期限がない
2. ワインの飲み頃は種類によって違う
■ お手頃価格のワインは、“飲み頃”の状態で売っているので、購入時
■ ボージョレ・ヌーヴォーは購入後半年から1年以内
■ 赤ワインは2年~3年以内、白ワインは1年~2年以内
■ 熟成タイプのワインは産地・葡萄の品種・ヴィンテージ等によって違う
3. ワインの保存方法
■ 暗い場所で保存
■ 温度は13~15℃が最適
■ 湿度は70~80%と高い方がよい
■ 振動のない場所で保存
4. 封を開けたワインの賞味期限は、再度ふたをして、1週間が目安
5. 毎月20日はワインの日
こんな感じです。
大事なワインを自慢していてるつもりが、気づいたら最悪の状態で保存していて、悲しい思いをした私のようにならに様に。
ワインにとって良い状態で保存して、飲み頃を良く見極めて下さいね。
そして、ワインのある、おいしく豊かな生活を楽しんで下さい。
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