「元旦」と「元日」の違いとは!?年賀状の書き方マナーチェック!

今年もそろそろ、年賀状の話題が出る季節になりました。

誰に出そうか、どんなデザインにしようか、結構悩みどころだったりしますよね。

特に、目上の方に出すときには、失礼に当たらないか、誤りがないか気を遣わなければならないですが、知らず知らずに誤りをやってしまっていることも…。

今回は、特に間違えやすい「元旦」と「元日」の違い等、注意が必要なポイントを通して、マナーとしての年賀状の書き方を紹介します。

 

ポイント1:「元旦」と「元日」の違いとは?!

「元旦」の意味から知ろう!

まず、元旦の「旦」の文字の成り立ちを知っていますか?

実はこの字は「日の出」からできた漢字なんです!

一が水平線で、そこから日が昇っている状況を文字にした、指事文字(※1)です。

なので、「旦」の意味は「明日、明け方、早朝」となります。

ちなみに、訓読みでは「あした」とも読むそうですが、普通ではなかなか使いませんね。

一方、「元」には「はじまり、はじめ、最初」と言う意味があります。

組み合わせると、「最初の明け方」となり、以上より、元旦は「1月1日の午前中という意味として使われています。

ついでに、「元日」は「最初の日」となり、元日は「1月1日を表しています。

※1指事文字:絵や形として表しづらい物事の状態を、点や線で表した文字

元旦と元日の違いは?

[box class=”pink_box” title=”元旦と元日の違い”]元旦:1月1日の午前中(時間限定)
元日:1月1日(日付自体)

※イメージ図[/box]

つまり、表している時間帯が違います。

極論ですが、1月1日の23:59は元日ではありますが、元旦とは言わないという事ですね。

さらに極論ですが、1月1日の午前7:00は、元旦とも元日とも言い表すことが出来るという事ですね。

「元旦」と「元日」どちらを使うのが正解?

では、元旦と元日、年賀状に使うにはどちらがいいんでしょう?

条件さえ守れば、どちらでも問題はありません!

その条件とは、「1月1日に届くように出した場合」です。

年賀状は、基本的には1月1日の午前中に相手先に届けるのが原則とされています。

そのためには、毎年12月25日までに郵便ポストに投函するか、郵便局へ持ってくるように呼びかけられています。

なので、その期間に投函出来た場合は、基本的には1月1日の午前中に届くという事になるので、どちらを使っても問題ありません!

一般的には「(和暦)○○年元旦」と表記します。

しかし、何らかの事情で12月26日以降になった場合は、使わない方がベターかもしれませんね。

さらに、1月1日を過ぎてしまった場合は、絶対に使用できません

既製品の年賀状を購入する場合は注意が必要ですね。

重ね言葉にも注意!

せっかくなので、ここで陥りがちな誤りをいくつかご紹介します。

●「元旦の朝」

これだと朝の意味が重複しています。「元日の朝」であれば問題ありません。

ちなみに、私は以前、この言い方をしているテレビ(バラエティ)を見た覚えがあります…。

●「○○年1月1日元旦」

言わずもがな、1月1日が重複しています。「1月元旦」としても、1月が重複するのでNGです。

 

ポイント2:「賀詞」は正しく選ぼう!

小学生のころ、私はとっても素敵な「賀正」の大きなスタンプを買い、年賀状にペタペタ。それを、友達や学校の先生に送りました。

さて、このエピソード。実は一部にちょっとした問題があるのですが、どこだかわかりますか?

それは、「学校の先生に賀正とスタンプされた年賀状を送った」という点です。

それでは、具体的に説明していきます。

そもそも、「賀詞」とは?

 が‐し【賀詞】の意味

祝意を表す言葉。祝詞 (しゅくし) 。賀辞。

引用:goo国語辞典

これは年賀状に限らないようですが、今回は年賀状に限って話を進めていきます。

年賀状でいう賀詞とは、「賀正」「謹賀新年」「あけましでおめでとうございます」「Happy New Year」などが当たります。

賀詞は文字数によって、大きく4つのグループに分けることが出来ます。

「一文字&二文字」「四文字」「文章」「英語」

実はそのグループによって、使い分け方が変わってくるのです。

ポイントは「その年賀状は誰に送るものか?」です。

「一文字&二文字」の賀詞

一文字の賀詞には「寿」「福」「賀」等がありますが、共通して「祝う、めでたい」という意味を表しています。

また、「春」には「年の初め」という意味を表しています。

一文字の賀詞では、ただ「めでたい」という事を簡潔に表しているだけと言えます。

もはや、めでたいという気持ちよりは、事実を表しているだけにも見えてしまいますね。

二文字の賀詞には「迎春」「賀正」「寿春」等がありますが、意味合いとしては「新年がきたよ、めでたい」と簡潔に表していると言えます。

一文字にも二文字にも共通していえることですが、相手への敬意や丁寧さが省略されています。

よって、このグループの賀詞を使用して目上の人に対して年賀状を送ることは、失礼に当たると言えます。

逆に、親しい人や目下の人に送る場合には、使用することも可能です。

「四文字」の賀詞

四文字の賀詞には、「謹賀新年」「恭賀新年」「謹賀新春」などがあります。

これらに共通しているのは、「謹」や「恭」という相手への敬意を表す文字が入っています。

よって、相手に対して敬意や謙虚な気持ちを表した上で、新年のあいさつをさせて頂くという意味を持って使用することが出来ます。

目上の人に対しては、四文字の賀詞を使用しましょう。

また、丁寧な差が伝わるので万人に対して使用することが出来ます。なので、四文字の賀詞で年賀状を1種類作成しておけば、とりあえずオールマイティに対応できますね。

ここで注意ですが、よくよく調べると「謹」などが入らない賀詞(例えば「迎春万歳」)もあるようです。

それではもちろん、尊敬の意味合いはなくなってしまうので、私は「謹賀新年」をお勧めしたいと思います。

文章

「新年おめでとうございます」「あけましでおめでとうございます」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などがあります。

文章の賀詞も目上の方に使用はできますが、相手への敬意を表す語が入っている方が、なお目上の人に使用するにはふさわしいでしょう。

上の例から選ぶとするなら、「謹んで新春のお慶びを申し上げます」がおすすめです。

「あけましておめでとうございます」はどちらかというと、親しい人などに使用する方がベターとも言われています。

賀詞の重ね遣いに注意!

ついついやってしまいたくなりますが、「謹賀新年」と書いた後に、「あけましておめでとうございます」と添えてしまうと、賀詞が二つあることになってしまいます

「頭痛が痛い」と同じようになってしまいます。

年賀状には、賀詞は一つだけ用いるというのがマナーです。

さて、一番初めの小学生時代の問題点は、目上の人に対して、敬意を払う賀詞ではない「賀正」で送ってしまった点です。

例えば「あけましておめでとうございます」とすれば、ひらがなで書く事もできるので簡単で、かつ丁寧な表現ではあるので、よかったかもしれませんね。

(ちょっと背伸びしちゃったのかな?)

 

ポイント3:「Happy New Year」にも落とし穴がある?!

まず、前提として、やはりこの賀詞は親しい人向けです。

万人向けではありますし、デザインするならちょっとかっこいい気がしますよね。

しかし、ポイント2を踏まえて考えると、やはり目上の人に使用するのは控えましょう

さて、ついついやってしまうのが、「A Happy New Year」としてしまう事。

冠詞の”A”は不要で、不正確な表現なんだそうです。

理由は、これを挨拶の一つとしてとらえられるからです。

例えば「Happy Birthday」と書く場合や声をかける場合には、”A”はつけません。

それと同じで、慣例的にそうなっているととりあえず覚えておきましょう。

万が一つけてしまったからと言って、決して間違いではないのですが、つけない方がスマートに見てもらえっそうですね。

それに対して、これが文章の一部であれば、”a”が必要になります。

「よいお年を!」という挨拶の場合は、「Have a happy new year!」となるため、文章の形をとっているので、”a”が必要です。

ちなみに、「Happy New Year」は英語圏では正月前の挨拶として認識されているようです。日本の認識と少し違いますね。

 

ポイント4:年賀状に使ってはいけない言葉&表現

忌み言葉

結婚式のスピーチでは使わない方がいいと言われていますが、やはり年賀状もおめでたいものではあるので、不吉なことを連想させる言葉は避けましょう。

一番やりがちなのは「去年」、「去る」は忌み言葉とされているので、特に注意が必要です。

[box class=”pink_box” title=”避けたい言葉”]去年 → 昨年・旧年はOK

離れる

終わる

落ちる など[/box]

句読点

「、」「。」は「区切りをつける」という意味合いがあるため、年賀状には入れないのが正式です。

改行したり、空白をとって、読みやすくする工夫をするようにしましょう。

 

まとめ

  • 「元旦」は「1月1日の午前中」、「元日」は「1月1日」の意味合いで使われる
  • 決められた期日まで投函するなら、年賀状にはどちらも使えるが、通常は「(和暦)○○年元旦」
  • 目上の人には「四文字の賀詞」か、「丁寧な表現の文章の賀詞」
  • 親しい人には「一文字&二文字の賀詞」や「英語」でもOK
  • 「Happy New Year」は冠詞の”A”は不要
  • 忌み言葉や句読点は使わない

いかがでしたか?これだけ最低限押さえておけば、平成最後の年賀状は、きちんとマナーを踏まえた、スマートな年賀状が送れますね。

また、途中で私の子供のころの話を紹介しましたが、ぜひ子供にも年賀状のマナーを教えて、一緒に作成してみてはいかがでしょうか?

少しでも今回の記事が役に立つことを祈っています。

 

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[box class=”pink_box” title=”おまけ情報:「正月」とは?”]正月は一般的には新年を祝う期間(三が日や松の内)を表すのに使用されていますが、本来の意味は1月全体をさす。

三が日:1月1日~3日

松の内:関東では1月1日~7日、関西の一部では1日~15日[/box]




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