放生会はいつ?由来や読み方はわかる?どんなお祭りか解説します

毎日暑い日が続きますね。

夏は納涼盆踊り大会や、花火大会、夏祭りが各地で盛んに行われますが、秋も収穫を祝うお祭りなどが各地で行われています。

こうして考えると、日本人はお祭りが大好きなのかもしれませんね。

さて、皆さんは放生会(ほうじょうえ)というお祭りをご存じでしょうか?

9月になると福岡の筥崎宮(はこざきぐう)では、博多三大祭りに数えられる筥崎宮放生会が盛大に行われます。

今回は、この筥崎宮放生会を中心に、筥崎宮以外の放生会についてもじっくり調べていきたいと思います。

最後までどうぞお付き合いください。

 

筥崎宮放生会(はこざきぐうほうじょうや)いつ?

「放生会」普通は「ほうじょうえ」と読みますが、福岡では殆どの人が「ほうじょうや」と読むそうです。

方言という説や、「放生夜」とかけているという説などあるようですが、はっきりとしたことはわかりませんでした。

春の博多どんたく・夏の博多祇園山笠とならび博多三大祭りに数えられる筥崎宮放生会。

万物の生命をいつくしみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝する」お祭りで、千年以上続く大切な神事のひとつです。

毎年9月12日~18日まで7日7夜にわたって催され、期間中は参道一帯に500軒もの様々な露店が立ち並び大変賑やかな九州随一の秋祭りです。

期間中には100万人以上が訪れるといわれています。

御神幸(ごじんこう)

[arve url=”https://www.youtube.com/embed/UZAtzwdMQbo” /]

2年に1度(西暦の奇数の年、2019年、2021年、2023年…)御神幸(お神輿行列)があります。

筥崎宮の御神幸は古来の形態を留める貴重な行事とされており福岡市無形民俗文化財にも登録されています。
筥崎宮の御神霊を乗せたお神輿(おみこし)を取り巻くように、多くの氏子(うじこ)や神具が練り歩きます。
◆9月12日18時から(御下り)

◆9月14日19時から(御上り)
御上りは御下り(4時間)に比べると1時間と短いですが、最後の数百メートルをそれぞれの道具を持ったまま氏子が力一杯走る「走り込み」が見所のひとつとなっています。

おはじき

筥崎宮放生会では30年以上にわたり毎年数量限定放生会おはじきが販売されていました。

 

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おはじきには「厄をはじく」という意味があり、縁起ですし、通常のガラスのおはじきではなく、博多人形を作る職人さんたちによる土製の素焼き絵付きのおはじきで大変人気のあるものです。

その人気があだとなり、近年のネットオークションの流行で、個人のコレクションとしてでなく転売目的での購入者が増え、徹夜組やら違法駐車、夜間騒音で近隣住民とトラブルになるなどしました。

また、制作に携わる博多人形職人の高齢化や後継者の不足などの要因も重なり、放生会の時期に合わせてたくさん用意することが困難になってきました。

このようなことが重なって、2016年を最後に放生会おはじきは販売が中止されました。

2018年からは通年販売品として筥崎宮おはじきが販売されています。こちらも放生会おはじきと同じ職人さんによる手作り品でです。

通年販売にしたことで朝から並んで購入する必要がなくなりましたし、作り手側も放生会の時だけに無理をして作る必要がなくなりました。

大変人気のあった縁起物ですし、おはじきが復活したことが何より嬉しいですね。

引用先:筥崎宮HP

チャンポン

チャンポンといっても食べるチャンポンではありません。

ガラス製の音の出る玩具のこと。一般的にはビードロと言われていますね。

放生会のチャンポンの絵付けは巫女さんがされるそうです。

[voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/娘普通.png” name=”娘” type=”r”]おもしろい音がでるね!ちゃんぽんって鳴る~[/voice]

写真提供:福岡市

名物の露店

筥崎宮の放生会といえば、露店も楽しみの一つです。

お昼前くらいから開店しはじめ夜の9時頃まで営業しています。500軒もの露店が立ち並ぶ姿はなかなか壮観です。

どんな露店が出ているのかちょっと覗いてみましょう!

写真提供:福岡市

お化け屋敷・見世物小屋

 

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こんな昭和感漂うお化け屋敷って、最近はあまり見かけませんね~。結構怖そうじゃありませんか?

入るのに勇気が必要かも!

 

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見世物小屋って私見たことないです!まだ存在するんですね。知りませんでした。

[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]異常体質人間っていったい何が見られるんだろうな~[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”l”]なんか怖い~~~[/voice]

ゲームもいっぱあります。

カニ釣り、ウナギ釣り、カブトムシ釣り、メダカすくい、金魚すくい、亀すくい、射的、ヨーヨー釣り、スーパーボウルすくい、迷路、くじ引き・・・など。

なんとウナギは釣れたらその場でかば焼きにしてもらえるんだそうです!

[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”l”]金魚すくいやる?[/voice] [voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/娘普通.png” name=”娘” type=”r”]かわいい~やる~![/voice] [voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/息子普通.png” name=”息子” type=”r”]カメもやる~![/voice]

食べ物の露店もたくさん!お腹をすかせて行ったらあれもこれも食べたくなっちゃいそうです。

 

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じゃがバターはトッピングが豊富に選べるお店もあり、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、わたあめ、ラーメン、りんご飴、チョコバナナ、社日餅(やきもち)、梅が枝餅、クレープ。

揚げたてのハットグに牛タンステーキ。肉巻きおにぎり、焼き鳥…と、もう切りがないくらいいろいろあります!

[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”l”]全部食べたい![/voice]

お土産には名物の新生姜をおすすめします。

けど、なぜお祭りに生姜の露店があるんでしょうね?一説には戦前まではこの界隈の特産品であったとか。

鳩みくじというおみくじは300円とちょっとだけ高めですが、ただのおみくじではありません。なんと豪華景品が当たるかもしれないおみくじです!

ホテルの宿泊券や航空券などが当たることも!そう思ったら高くない!まさに運試しのおみくじですね。

 

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筥崎宮放生会、とにかくものすごい人の出なので、気になった物はその場でゲットしてください!

後から戻って…なんて、できなくなっちゃいますよ~。

 

放生会(ほうじょうえ)とは何?

とても楽しそうで賑やかな様子を見てきましたが、放生会とはいったい何のことなのでしょうか?

放生会とは仏教の不殺生、不食肉の戒めに基づき、捕らえた鳥や魚を野山や有無に放す儀式のことで、慈悲の実践です。

生き物を殺し、それを食べて生きている。どんな生き物でもほかの生き物の命をいただきながら生きている。

そのことに感謝し、無駄に命を奪うことの無いように。

また、実りの秋を迎え収穫に感謝し、商売繁盛や交通安全を祈ります。

神仏習合によって仏教寺院だけでなく八幡神(武神・軍神)を祀る神社を中心に神社でも行われています。

古くは、日本書紀の中に天武天皇が676年8月17日に詔(みことのり)を下したとの記録が残っています。

 

放生会の由来は?

はるか昔のインドの話。

[box class=”green_box” title=””]流水(るすい)長者(お釈迦様の前世といわれます)が、池が干上がって死にかけていた魚を助けたところ感謝報恩した。[/box]

ことに由来していると言われています。

「放生」の「放」は放してあげるという意味、「生」は生かすという意味ですね。

命を大切に思うという意味であり、720年の大隈・日向隼人の反乱の犠牲になった人々、隼人の怨霊を鎮めるために放生会で弔ったことがきっかけで全国に広がったと言われています。

 

各地の放生会はどんなかな?

このように1000年以上も前に各地の寺院や神社に広がった放生会。

現在も様々な形で各地で行われています。一部をご紹介します。

大分 宇佐神宮

画像引用:大分県観光情報公式サイト

由来でも触れた、大隅・日向の隼人の怨霊を鎮めるため744年に日本で初めて放生会が行われたと言われるのがここです。

ユネスコの世界無形遺産登録も視野に入れ、最盛期の放生会の再現に向けて動き出しているそうです。

現在は宇佐神宮仲秋祭と呼ばれ、10月の体育の日、前日、前々日の3日間行われます。

京都八幡 石清水八幡宮

引用:京都新聞

国宝である石清水八幡宮では石清水祭として毎年9月15日に放生行事が行われます。

画像は放生行事で神職が放った鳩の様子です。

京都の景色に神職の装束と鳩がマッチして美しいですね。

鎌倉 鶴岡八幡宮

源頼朝由来の鎌倉鶴岡八幡宮では毎年9月14日から16日までの3日間、例大祭が盛大に執り行われます。

1187年8月15日に放生会(ほうじょうえ)と流鏑馬(やぶさめ)が始行されたとの記録があり、例大祭の始まりだそうです。

8月16日には鈴虫放生祭として、例大祭で神前にお供えした鈴虫を神域の自然の中に放ちます。

儀式は舞殿にて執り行われ、雅楽の演奏と巫女による神楽舞を奉仕した後、境内の林に鈴虫を放ちます。

放たれた鈴虫の涼やかな音色が林から響き渡ってきます。

また、6月の上旬には蛍放生・ほたるまつりが催されます。

蛍の生育と放生を通じて豊かな四季と生命の尊さを思い、神々に感謝の気持ちをお伝えするお祭りです。

儀式の後に笙(しょう)の音が奏でられる中、神職たちの手によって神池に放たれた蛍が幻想的な光を放ちながら飛びかう様子はとても美しいですね。

[voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/娘普通.png” name=”娘” type=”r”]このフニャフニャの光が蛍なの?

不思議だね![/voice] [box class=”pink_box” title=”関連記事”]

蛍の寿命は2週間?一生が短いと言われる本当の理由を教えて!

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新宿 放生寺

新宿区西早稲田にある放生寺では毎年体育の日に放生会が行われます。

生きることの喜びには、やはり健康が一番であり、笑いは長寿の秘訣との考えから、法要の前には落語家による「健康落語」があります。

落語会の後、法要に移り、魚介、鳥、動物等に感謝の心を顕して放生供養をし、法会終了後は感謝の気持ちを持って境内の放生池に魚を放します。

 

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奈良 興福寺

奈良の興福寺の放生会は毎年4月17日に行われます。

法要の後には約2000匹の金魚などが僧侶の読経とともに近くの猿沢池に放流されます。

[arve url=”https://www.youtube.com/embed/N1iz_bdFZSA” /]

興福寺には東金堂や阿修羅像をはじめたくさんの国宝もありますので、是非ともゆっくり足を運んでみたいものです。

飛騨高山 櫻山八幡宮

飛騨高山の櫻山八幡宮では毎年8月16日に午後7時より宮前橋下の河川敷で放生会の神事が執り行われます。

約1000人の氏子が参加し、魚を川に放生するなどします。

引用:櫻山八幡宮HP

まとめ

筥崎宮放生会から各地の放生会まで、いろいろと調べてきました。

放生会とは様々な感謝をこめ神仏に祈りと感謝を捧げるお祭だということがわかりましたね。

[box class=”blue_box” title=”放生会とは”]
  • 生き物の命をいただきながら生きていることに感謝する
  • どんな命も無駄にすることの無いように戒める
  • 豊穣を神仏に感謝する
  • 健康で健やかに暮らせることを感謝する
  • 争いによって命を落とした者の鎮魂の意味がある
[/box]

ここで、ひとつ疑問がわきました。

生き物の命を考えるお祭りなのに、筥崎宮放生会は生き物を扱う露店がたくさんあること。

[voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/息子普通.png” name=”息子” type=”r”]カメさんいたね~[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”l”]他の地域の放生会は生き物を放つことをやってたのになあ[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]うなぎは釣れたらかば焼きだしね![/voice]

仏教行事や政治的行事として厳粛な儀式も国の安泰のために必要。

庶民が日々を一生懸命に生き、明日への活力を取り戻すためのメリハリとして賑やかで楽しいお祭りも必要。

二つが一つになって、今の盛大な筥崎宮放生会になったのではないかと思います。

今も昔も、生きるための活力を与えてくれるのがお祭りなのかもしれません。

余談ですが、放生会さん(名字がほうじょうえ)が全国に100人弱いらっしゃるそうです。

お近づきになるチャンスがあったら、お名前の由来のお話をじっくり伺ってみたいですね。

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