最近ネット用語を調べだしてから、気になる言葉が沢山出てきて、その中から自分が聞いた事のある「ディスる」というネット用語を見つけました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”l”]略語が現代は増えているので、意味の分からない言葉が多すぎて勉強したくて[/voice]皆さんの周りで「ディスる」、「disる」という言葉を使っている方、見たことや聞いた事ある方はいると思います。
主にSNSやHIPHOP系の歌詞で使われている用語ですが、正しい意味や使い方は分からないなんて人も多いはず。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”l”]ねえ、ディスるの意味知ってる?[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]ラップバトルでよく使われるやつ?YouTubeで見た事あるけど、詳しい意味までは知らない[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”l”]やっぱり聞いた事はあっても、意味や使い方はちょっと分からないよね[/voice]だいたいネット用語の場合は5ちゃんねる(旧2ちゃんねん)から来てるのですが、本当に色々なワードがあり、ついつい見入ってしまいます。
今回はSNSやHIPHOP系の歌詞でよく使われている「ディスる」という言葉の意味や使い方についてお話します。
「ディスる」とは
まず、「 ディスる」という言葉がどこから生まれたのか気になりました。
夫も私もHIPHOPに詳しく無いので、ネット用語なのか、音楽関係から生まれた言葉なのかは知りませんでした。
ではいつからディスるという言葉が生まれたのか、調べてみたのでご紹介します。
「ディスる」の由来
[box class=”glay_box” title=”由来”]1990年代、黒人音楽のHIPHOPは男女差別や貧困、社会問題を批判する歌が多く、中には特定の個人を侮辱、批判する歌も存在しました。
そんな中、いつしかラッパーが他のラッパーを侮辱や批判をする事を、HIPHOP業界では「diss」と言葉を略して使うようになりました。
[/box]元々はアメリカで略語として「diss」と使われていたのがきっかけで、日本人ラッパーも「diss」を真似するようになりました。
ちなみにディスられたラッパーは、ディスり返すための「アンサーソング」を作ります。
(アンサーソングとは既に存在する曲の返答、続編などに使われる言葉です。)
ラッパーのアンサーソングの事を「beef(ビーフ)」と呼ばれています。
日本語ラップBEEF文化特集! http://t.co/SJimIZXFz1
— k.nyn (くにやん) (@k_nyn) June 9, 2015
では、日本ではいつからディスるが使われるようになってきたのか。
1つ目は2000年頃に主にインターネット上でディスる、disりのカタカナ表記、英語の混じりの表記の2つが流行し、ネットスラングと認定されました。
[box class=”green_box” title=”ネットスラング”]インターネット上でよく使われる用語や絵文字の意味。
乙、リア充、KY、ツンデレなど各種メディアで取り上げられる程知名度が高い言葉
[/box]2つ目は2007年頃、「練マザーファッカー」というラッパーグループが、ダウンタウン主演の「リンカーン」という番組に出演してからでした。
番組で芸能人がラップを勉強するという企画が行われ、その指導中に「でぃすってんの?」という発言があり、日本全国に広まったそうです。
当時の「でぃすってんの?」という言葉の意味は、「なめてんの?」、「けなしてるの?」という意味合いで使われていました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”l”]練マザーファッカー知ってるよ![/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]そうなの?![/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性うれしい.png” name=”夫” type=”l”]東京都練馬区出身なら知らない人はいないと言われた位、当時有名だった強面ラッパー[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]確かに見た目は凄く怖い[/voice]ディスると言う言葉が海外発祥というのは意外な発見でした。
私はてっきり「リア充」、「KY」のように日本の造語が広まったと思っていたのですが、よく考えてみればHIPHOPは海外発祥なので、そこから来たのは納得です。
(造語とは新しい言葉を作る事です)
ディスるの意味
HIPHOP系の音楽が好きな方は多分すぐにピンと来たとは思いますが、「ディスる」、「disる」はよくラップバトルで使われている言葉です。
最近ではSNSでも度々見かける「ディスる」とは、どういう意味なのか調べてみました。
[box class=”yellow_box” title=”ディスる”]相手を侮辱、否定、軽蔑する時に使用する言葉。
「ディスる」、「disる」はどちらも同じ意味。
英語の「disrespect」(ディスリスペクト)を略した言葉がディスる又はdisる。
「dis」=否定、批判する。
「respect」=尊敬する。
この2つが合わさると相手に対して尊敬の気持ちが無い事を表すので、ディスリスペクトとは無礼、不敬という意味。[/box]
「MCバトル」というラップバトル大会などでよく、「ライバルアーティストとdisり合い」や「社会的不正」として使われていたり、SNSなどでは相手に侮辱や否定、軽蔑された時に「ディスる」を使われています。
おとうとが
NAIKA MCと般若のラップバトル
見てからめっちゃディスりながら
ラップしてくる。見せなきゃよかったぁ。
— は ら こ は る (@kohadayo0316) March 30, 2017
https://twitter.com/yuikq_/status/1150717659429756929?s=21
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”l”]いい意味ではないのであまり使うのは良くないですね[/voice]それにしても日本の略語は英語を略したり、英語と日本語が合わさった言葉が多いですね。
英語が文に含まれている事によって、少し言葉がかっこよく見えたりもしますが、元の英語の意味が分かっていないと、間違った使い方になりますね。
ここで1つ、日本でディスりラップで若者に一時期凄く人気だった曲をご紹介します。
「公開処刑」はキングギドラというグループが作った曲なのですが、ラップ好きな方なら1度は耳にした事があると思います。
この曲はDragonAshという有名グループの「ボーカル担当Kj」に対してのディスりラップで、この曲からキングギドラとDragonAshは不仲になったという説を見かけました。
ちなみにこの他にも海外で有名な「EMINEM」が、「ブリトニースピアーズ」をディスり、トラブルになりました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”l”]日本ではCDで、特定の個人を批判する曲は珍しかったから、この話は耳にした事がある[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]CDだけじゃなく、ラップバトルでディスり合いして喧嘩になる事も他のラッパーにはよくある話みたい[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”l”]喧嘩になるならディスり合いしなきゃいいのに…[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]そのディスを見て、歓声を上げてる人達も居るから盛り上げるためにディスるんだろうね[/voice]使い方
意味を知らない時は、とりあえず流行りの言葉に乗っかってみようという気持ちが出てしまい、間違った使い方をしてしまいますよね。
自分ではきちんと使えているつもりでも、1歩間違うと、ディスるは喧嘩を引き起こしたり、赤っ恥をかく原因になってしまいます。
例文
まずは間違った使い方をしてしまった人の例文をご紹介します。
[box class=”red_box” title=”間違ったディスり方”]- 今日のテストまぢでディスるわ~
- ディスっていい?
- 電車が遅れてディスられた
- 私はあなたのことディスってるよ
これは若者言葉で間違った使い方をした例文なのですが、これだと意味が分かりませんよね。
テスト用紙や電車がディスる(侮辱などしてくる)となると、電車の塗装に何か書いてあったり、テスト用紙に問題以外が書いてあったの?と勘違いしてしまいます。
ディスっていい?と聞かれたら当然「嫌だ!!」と皆さん答えますし、あなたのことディスってるよと、そんな堂々と言われても何に対してのディスりか分かりません。
[box class=”glay_box” title=”正しいディスり方”]- 服装がダサいとディスられた
- 頭がおかしいとディスられる
- 私に対してそれはディスってるの?
- 政治家をディスった
- 周りが○○をディスってくる
このように何かに対して侮辱されたり、軽蔑などした場合に使われる言葉です。
[arve url=”https://youtu.be/xKejvM5juOc” /]こういう遠回しに裏で、友人の陰口を言うのもディスると同じ意味なので、天罰が下るのでやめましょう。
冗談で友達同士と「ねえディスらないでよ~」なんて、軽いノリで使う分にはいいのですが、本気で嫌な場合などはきちんと嫌な事を説明しましょう。
ディスるはあくまでネット用語、HIPHOP用語なので、日常で不快に思った場合にはきちんと伝えないと、不快な気持ちが伝わらないです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”l”]お酒あまり飲めない奴は損してる!若者は飲まなすぎる!ってディスるおじちゃんいたな~[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”r”]お酒は程々に楽しく飲むのが1番いいのにね。[/voice]年代
2007頃に広まった「ディスる」ですが、一体どの年代が意味を理解して、使っているのか気になりました。
調べてみると、さすがにテレビやネットの影響は大きいので、全ての世代の方が聞いた事があるようです。
しかし、意味をきちんと理解して使っている年代は20代が71%、30代が55%、40代が40%と年齢が上がるにつれ、あまり使われないのもあり、理解している年代の%は減りました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”l”]確かに私達世代でも、あまり使わないから意味を知らない人は20代に比べて多いですね[/voice]今の10代や20代はネットの影響で意味を覚えている方が多いようです。
私達世代だと、テレビのバラエティ番組で聞いた言葉や流行りを覚えていたのですが、今やテレビよりYouTubeの時代なので、簡単に意味を調べられて、使い方を覚えられます。
30代、40代以降だとYouTubeはもちろん見ますが、基本的に情報収集はテレビや雑誌、新聞が多いため、細かい使い方や意味は分からないことが多いのです。
海外で通じる?
さて、「ディスる」、「disる」は海外では通じるのか気になりますよね。
元々は「diss」から来ているので、通じそうな気もするのですが、日本語混じりの英語なので微妙な所ですよね…。
海外ではやはり「disrespect」の略語は、「disr」や「dispect」であるため、「ディスる」だと通じません。
海外でも略語はもちろん存在していますが、英語と他国籍の言葉を組み合わせた略語は存在しないようでした。
日本に移住してから長い方や、日本語が通じる方が「ディスる」の意味を知っていて、聞くと馬鹿にして笑う方が多いそうです。
理由は外国人は喜怒哀楽をストレートに言葉や態度などで表すため、日本人のように遠回しに言っているのを、おかしく思えるからです。
軽蔑や否定、批判は別の英単語があり、そちらを使うのが一般的なので、「diss」自体普段から使われる用語ではないそうです。
[box class=”yellow_box” title=”英語でディスる例文”]- I was known to insult me.
(私を侮辱しているように聞こえた)
- I criticize a politician.
(政治家を批判する)
- I deny the answer.
(その答えを否定する)
[/box]このように「diss」を使わない英文がきちんとあります。
なので外国人からしてみたら、ラッパーでもないのに、遠回しな言い方をしていると思われてしまいます。
日本人はいい意味でも、悪い意味でも控えめな所がありますよね。
ディスるの反対語
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”l”]ディスるが侮辱したり、軽蔑するって意味なら反対語はなんだと思う?[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]褒めたり、尊敬って意味になるかな?考えた事なかったな[/voice]英語の勉強みたいになってしまうんですが、ディスるの反対語は夫の言う通り、「尊敬」「敬意」、などの意味になります。
disrispectの「dis」を取ると「respect」になりますよね。
海外ではrespectを「相手の発言を受け止める」、「挨拶」、「相手の事や発言を否定しない」という意味でも使われる事があるそうなので、日本より幅広く使われていました。
この前フリースタイルラップバトルがYouTubeのおすすめ欄にあり、夫と見ていました。
その時に思ったのが、有名ラッパーが素人ラッパーやファンとラップバトルをする場合は、何故ディスられても喧嘩にならないのか!
それはきちんと尊敬の気持ちがあり、ディスり合いをしながらも、「ここは凄いよ」、「あなたを超えてやる」とリスペクトの歌詞が入っているのです。
だからラップバトルはディスり合いをしても、歓声が上がるんだなと分かりました。
日本語ラップの感謝率は異常
— funky_bot (@funky_bot) July 17, 2019
特定の個人に向けてディスりラップが作られた場合、アンサーソングを作る理由は、悪い部分を客観的に見つめ合い、お互いに成長して頑張ろうという意味が込められていました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性うれしい.png” name=”夫” type=”l”]だからdisrespectなのか[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]ラップバトルも奥が深いよね[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性うれしい.png” name=”夫” type=”l”]誰しも全て良い所しかない人は居ないから、バトルなら上下関係を気にしないできちんとぶつかりあえるからね[/voice]もう1つ、ディスるの反対語の意味として、オマージュという言葉も使われます。
オマージュとは「尊敬」、「敬意」と言う意味のフランス語です。
- 「このドラマは○○のオマージュした作品です」
- とある芸術家のオマージュ作品として見られる。
- この音楽はオマージュされているから歌詞が似ている
オマージュは主に映画や芸術作品などに使われていて、元の作者などを尊敬を示す意味で使われています。
最近だと、パロディとしての意味でも使われる場合があるそうです。
ディスる人の心理
「ディスる」を頻繁に使っている人を、たまにSNSで見かけることがあります。
「○○に対して頭きたからディスった」、「自分は負けたのになんであいつは勝てるの?ディスってやる」などディスり方は様々ですが、何故頻繁にディスってしまうのか。
その心理を大きくまとめると3つあると考えられています。
- 負けず嫌い
- 自分に自信がない
- 承認欲求が強い
これは人間なら持っている感情ですが、制御が効かない程になると、この3つの感情が最大限に出てしまい、ディスるを使いやすくなります。
[box class=”glay_box” title=”負けず嫌い”]- 強いキャラいるのになんであんな弱いやつに負けるんだ。
- 私よりあの子はブスなのに何故モテるの。
このように容姿や行動に対して、自分より成功していたり、幸せな人を負けず嫌いが強いと相手をディスりがちになります。
[/box]
[box class=”green_box” title=”自分に自信がない”]
- まだ作業終わってないの?本当に遅いね、私もう終わってるよ。
- こんな簡単な事もできないなんてダサいね
このように、自分は人より劣っているという劣等感から相手を見下して、自分の優越感を得ようとする人が相手をディスり、自分に自信をつけようとします。
[/box]
[box class=”blue_box” title=”承認欲求が強い”]
- こうしたら上手くなるのに、なんでやらないんだよ
- 私の方が凄いから!
このように自分の事を認めて欲しいと強く思うため、自分が知らない間に人をディスってしまう場合があります。
[/box]
周りと比べてしまうのは仕方ない事だとは思いますが、その悔しさをバネにして人をディスらずに、自分のペースや長所を見つけていくと、自然にディスる事も減ると思います。
周りの方も、常にディスっているのを聞いていると、不愉快に感じたり、あなたが性格が悪い人に見えてしまうのです。
まとめ
「ディスる」と聞くと、侮辱などされているように感じますが、反面使い方によっては尊敬の意味も込められていました。
でもいくら仲良くても、あまり言われたくない言葉ですね。
ネット用語の関連記事がありますのでそちらも合わせてご覧下さい。
[box class=”pink_box” title=”ディスるとは”]- 1990年代にアメリカで作られたHIPHOP用語
- 海外ではdissと使われる
- 日本で2000年頃からネット用語として流行りだした。
- 2007年にはテレビで「ディスってんの?」が使われ、一般的にも知られるようになった
- 全世代がディスるを聞いたことがある
- 海外では「diss」と言うため、「ディスる」は通じない
- 侮辱、否定、軽蔑などをする意味
- 「dis」=否定、批判する
- 「respect」=尊敬する
- 「ディスる」と「disる」は同じ意味
- 今日のテストまぢディスるわ~
- ディスっていい?
- 電車が遅れてディスられた
- 私はあなたのことディスってるよ
- 服装がダサいとディスられた
- 頭がおかしいとディスられる
- 私に対してそれはディスってるの?
- 政治家をディスった
- 周りが○○をディスってくる
- respect=「尊敬」、「敬意」
- オマージュするとも使われる
- 負けず嫌い
- 自分に自信がない
- 承認欲求が強い
ディスる時は絶対に使い方を間違えないようにしないといけません。
できるだけ人に向けてディスる発言は控えましょうね。
[box class=”blue_box” title=”関連記事”] [/box]