


うん!
そんなことよりママ!クリスマスのケンタッキー予約した?

少しずつ肌寒くなってきて、クリスマスが待ち遠しくなってきましたね。
我が家のクリスマスではケンタッキーは常連さん。
(たまにモスチキンに浮気することもありますが…。)
今年もカーネルおじさんのチキンでお祝いするつもりです。
しかし実は、本場の海外ではクリスマスに食べるのは七面鳥(ターキー)。
それなのに日本では当たり前のように、クリスマスにチキンを食べていますよね。

クリスマスといえばチキン。その火付け役となったと言われているのが、今回の主役ケンタッキーです。
クリスマスのケンタッキーに行列ができているのは、もはや毎年恒例の光景です。
そのような光景に海外の人たちはビックリするのだとか。

ケンタッキーの本場のアメリカ人もビックリな伝統「クリスマス×ケンタッキー」
なぜ日本ではクリスマスにケンタッキーを食べるようになったのか?
クリスマスケンタッキー大好き家族の一員として責任持って調べましたよ。
クリスマス×ケンタッキーにまつわる謎に迫ります!
目次
クリスマス×ケンタッキーはいつから始まった?

ケンタッキーの本場はその名の通り、アメリカのケンタッキー州です。
そんな本場アメリカから日本にケンタッキーがやってきたのは、1970年3月。
実験店として日本万国博覧会に出店したのが始まりでした。
同年11月に名古屋にKFC第1号店がやってきたのが、日本でのケンタッキーの歴史です。
しかし、クリスマスケンタッキーのキャンペーンは最初から行っていたわけではありません。
日本で初めてのクリスマスキャンペーンが行われたのは、KFCが日本上陸から4年経った、1974年12月なのです。

なぜ日本ではクリスマスにケンタッキーなの?
日本に出店してから4年後に始まったクリスマスキャンペーン。
そもそも、本場のアメリカではクリスマスキャンペーンなんてやっていないどころかクリスマスにケンタッキーを食べようという人もいないのに、なぜ日本でクリスマスキャンペーンが行われるようになったのでしょうか。
まず大前提に、クリスマスキャンペーンの始まった70年代の日本は、オシャレなアメリカの文化が大流行していた時代。
もちろん、クリスマスも欧米風に祝いたいと考える人が増えました。
しかし、キリスト教徒が人口の2%にも満たない日本では、そもそもクリスマスの祝い方が分からなかったのです。
そこで、他国の文化を自分達流にアレンジする日本の習慣がクリスマスにも発揮されたのです。
KFCがクリスマス戦略を始めたきっかけ
日本人が、じわじわとクリスマスに興味を示し始めたその頃。
KFCの運命をも変える「ケンタッキークリスマス」のきっかけとなる出来事がありました。

ある日、店舗近くのミッション系の幼稚園から、「フライドチキン」を買ってパーティーをしたい。サンタクロースに扮装してクリスマス会に来てもらえませんか?との相談を受けました。サンタクロースに扮した店長が会場に入り「メリークリスマス!」の掛け声と、慣れない踊りで場が盛り上がり子供たちは大喜び。次第にいろいろな学校からご注文が入るようになりました。これにヒントを得た営業担当者が『クリスマスにはケンタッキー』を広くアピールしようと考えたのです。
そうして、初のクリスマスキャンペーンは1974年12月1日に開始、以降、KFCでは毎年全店でクリスマスキャンペーンを実施しています。
引用:KFC HP

子供たちにクリスマスの文化を伝えたかったキリスト教の幼稚園でしたが、日本ではクリスマスを祝うための七面鳥もなければ、幼稚園にはサンタクロース役ができる人もいませんでした。
そこで、少しでも子供たちに楽しいクリスマスを過ごしてもらえるように考えた事が、ケンタッキーでチキンを買うから、サンタクロースに扮してクリスマスのお祝いを手伝って欲しいというものだったのです。

ある日、日本に住む外国人の方が青山店で「日本ではターキーが手に入らないので、KFCのチキンでクリスマスを祝おうと思う」とおっしゃって来店されました。これにヒントを得た営業担当者が『クリスマスにはケンタッキー』を広くアピールしようと考えたのです。
今では、クリスマスにケンタッキーを食べる日本人を不思議に思っている外国人。
しかし、そのきっかけを作ったのもまた、日本でクリスマスを祝おうとした外国人だったのです。
当時、クリスマスの祝い方も模索中の日本では七面鳥を手に入れることは簡単ではありませんでした。
そのような日本で、少しでも本場に近づけたお祝いがしたいという外国人の苦肉の策こそが、KFCにクリスマスキャンペーンを行うヒントを与えたのです。
この2つのお話はそれぞれKFCの公式HPで紹介されているお話です。
どちらのきっかけを見ても、クリスマスをケンタッキーで祝うという日本の文化に影響を与えたのは、日本に住むキリスト教信者の方々がきっかけだったということです。

クリスマス×ケンタッキーは、きっかけもなにも、ケンタッキーの策略だと思っていたけど…。
自らサンタさんになって幼稚園に行ったり、外国人の声に耳を傾けたり、これは間違いなく営業努力だな

確かに営業努力もあるわね。
でも、策略というのもあながち間違いではないのよ!
1つの嘘から広がるケンタッキークリスマス
策略というより、1つの嘘がケンタッキークリスマスを急速に広めるきっかけになったのです。
クリスマスキャンペーンのきっかけとなったといわれているキリスト教の幼稚園で、サンタクロースに扮してフライドチキンを配り、クリスマスのケンタッキーを広めたのは、当時の1号店の店長・大河原毅(おおかわら たけし)氏。
クリスマスをケンタッキーで祝おう!というキャンペーンを始めた大河原氏の取り組みは、NHKのニュースにも取り上げられました。
なんと大河原氏、そのインタビューで「フライドチキンは西洋のクリスマスの習慣として一般的である」という嘘をついたそうです。


うん(笑)しかも大河原氏はチキンではなく七面鳥を食べていることは知っていたそうよ。
ご本人は嘘をついたことは未だに後悔しているんですって!
しかし、大河原氏のこの嘘は、クリスマスの祝い方が分からなかった日本人に、クリスマスの祝い方を教えたようなものだったのです。
大々的に発表された「クリスマスにはケンタッキー」というキャッチコピーは、瞬く間に日本中に広がり、もともと宗教的な意味合いより、欧米のオシャレな雰囲気を味わうクリスマスを望んでいた日本人の心を掴んだのです。
結果として、この1つの嘘がクリスマス×ケンタッキーの習慣に拍車をかけることになりました。

まんまとはめられたわ!(笑)
ケンタッキークリスマスは、このようなKFCの策略と大河原氏の1つの嘘によって急速に広まり、日本のクリスマスの習慣の1つとして定着していきました。
手軽に欧米の雰囲気を味わえるだけでなく、クリスマスの「特別なごちそう」として、当時の日本人のニーズに当てはまったことが、ケンタッキークリスマス戦略の成功の鍵となったのです。
海外の人からすると、「クリスマスにケンタッキーを食べるのが日本の習慣なんだ♪」というのは、日本人が「お正月に親戚みんなでマックを食べるのが習慣なんだ♪」と聞くぐらい衝撃的なことのようです。
外国の方からしたら、神聖なクリスマスになぜ、わざわざファーストフードを食べるんだ?と頭にはてながたくさん浮かぶ習慣なのです。
宗教や他国の文化をアレンジする日本だからこそ受け入れられたこの習慣。
ケンタッキークリスマスはクリスマスにおいて重要なものは、宗教的な意味合いよりもロマンチックなこと・子供を喜ばせるイベントだという日本独自の考え方であるからこそ成立している習慣ともいえます。

クリスマスにケンタッキー!という習慣は、海外の文化を親しみやすくアレンジした日本だからこそ広まった文化の1つだったということですね。
クリスマス×ケンタッキーはなぜこんなにも定着したのか?
ケンタッキーがクリスマスキャンペーンを開始してからクリスマスのケンタッキーの売上はうなぎのぼり!
毎年クリスマスには、ケンタッキーの前に長蛇の列ができているのも、日本人にとってはもはやお馴染みの光景です。
70年代〜現在に至るまで、人々の心を掴み続けてきたケンタッキーのクリスマス。

少し考えてみましたよ!
耳に残るCMソング
冒頭でもパパが口ずさんでいましたが、クリスマスが近づくとテレビから流れるこのCMソング。
(↓音が出ますのでご注意くださいね)
https://twitter.com/rs6pss4uf1/status/937321472854392833?s=20
クリスマスが近づくとついつい口ずさんでしまう人も多いのではないでしょうか?
毎年、竹内まりやさんの「すてきなホリデイ」にのせて、様々なCMが流れますよね。

「すてきなホリデイ」の曲にのせたCMは2000年からの放映され始めました。
2000年以前は、同じく竹内まりやさんの「今夜はHearty Party」という曲でCMが放映されていたのですよ。
12月に入り雪がちらつく頃、ケンタッキーのクリスマス用パーティバーレルのCMで竹内まりやの曲が流れだすと何年たっても懐かしさを感じる。20年位前の【今夜はHearty Party】は特に良いね。
— 綾織ジャンクション (@ayaoriJCT) October 16, 2019

あっ!懐かしいね。そういえばこんなCMだったかも!
今の曲のイメージが強すぎて忘れてたよ!
こちらの楽曲もとても人気だったようですが、2000年にケンタッキーのクリスマスキャンペーンの為に書き下ろされた「すてきなホリデイ」は、クリスマスの楽しい雰囲気が伝わって来るだけでなく、誰もがつい口ずさんでしまうような覚えやすい曲です。

冒頭の歌詞の
このフレーズを聞いただけで、クリスマスが待ち遠しくなりますよね。
ウキウキしながら今年のパーティーは…なんて考えているところでCMで「パーティーバーレル予約受付中」なんて言われたら…。
「あークリスマスはケンタッキーだなぁ」なんて、KFCの策略にどっぷり足をいれてしまう私です。

しかし、きっと私のようにCM効果で、毎年毎年「クリスマス×ケンタッキー」が脳内に刻まれていく人も少なくないはずです。
今朝、ケンタッキーの「クーリスマスが今年もやってくるー♪」のCMが流れてるのを見て、クリスマスが今年もやってくるなぁと思いました
— 新田 杏樹 (@anju_nitta) November 29, 2018
毎年曲を変えずに十数年もの間CMに使用することで、このCMソングを聞くだけで「クリスマスが来た!」「クリスマスといえばケンタッキー」というイメージを、私たちは毎年植え付けられているのかもしれませんね。

クリスマスが近づくたびに流れるこのCMソングは、曲を耳にするだけで我が家の娘も

と、言います。
4歳の子供ですら「すてきなホリデイ」を聞くと「ケンタッキー」が連想されるのですから、このCMがクリスマス×ケンタッキーを広めるのに大活躍していることは言うまでもありませんね。
カーネルおじさんがサンタクロースに似ている?!

ケンタッキーと聞いて誰もご思い浮かべるのは、お店の前でニコリと微笑むあのおじさん。
カーネルおじさんの立像ではないでしょうか?
クリスマスが近づくと、愛されキャラと化しているカーネルおじさんの立像がサンタクロースの格好をしているのを見たことがありますか?
白髪に白い髭のふくよかな佇まい…。
まるで、私たちが思い描くサンタクロースそのものです。
実は、このカーネルおじさんのサンタクロース姿の歴史は長いんです!
当時のKFC1号店の店長・大河原氏が、クリスマスに七面鳥の代わりにフライドチキンを食べることを広める為に、カーネル・サンダースの立像にサンタクロースの服を着せて、クリスマス×ケンタッキーをアピールしたのが始まりでした。
つまり、クリスマス×ケンタッキーを広める為に、キャンペーンを始めた当初からカーネルおじさんはサンタクロースの格好をしていたということになります。
カーネルおじさんの親しみやすい顔とサンタクロースの姿がマッチすることで、クリスマス×ケンタッキーのイメージをさらに強いものにしてくれたのではないでしょうか?

私は、サンタクロースに似ているカーネルおじさんがチキンを持っている姿が、サンタクロースがチキンを配っている姿に見えたのではないかなぁなんて思っています。
その光景がものすごくクリスマス感が漂っていたので、クリスマスにケンタッキーというキャッチコピーが日本人の心にすっと入ってきたのかもしれませんね。
フォッフォッフォッ#サンタクロース #ケンタッキー #カーネルサンダース pic.twitter.com/RPSehcWg62
— mahout417 (@mahout417) December 6, 2018
毎年11月1日頃から、カーネルおじさんはサンタクロースに扮するそうです。
カーネルおじさんが着ているサンタの服は全国共通で同じものを着用しているそうですよ。
毎年決まった時期にクリスマスの装いに変身するカーネルおじさん。
CMと同様に、毎年サンタクロースの姿になることによって、クリスマスの恒例の姿として「クリスマス×ケンタッキー」を人々の印象づけるお手伝いをしているのかもしれませんね。
クリスマス×ケンタッキーは本当に日本だけ?

海外ではクリスマスにチキンを食べないんでしょ?本場のケンタッキーはクリスマスなにしてるの?
ケンタッキーだけにターキーでも売ってるのかい?

何度も言いますがクリスマスをチキンで祝うのは日本だけの習慣なのです。
世界中にあるケンタッキーの中でも、クリスマスに大々的にキャンペーンをしているのは日本のケンタッキーだけのようですよ。

というのも、クリスマスの本場の欧米にとっては、クリスマスは日本の元旦のような特別な日です。
日本のKFCが賑わうクリスマス当日、欧米ではKFCどころか外食産業やお店も閉まっていることが多いそうです。

お隣の韓国。韓国ドラマ大好きの友人によると、韓国人はチキンが大好き!
それならば、韓国ではクリスマス×ケンタッキーをやっているのでは?と調べてみました。
しかし、キリスト教の方も多く、「クリスマスにケンタッキー?なんで?」という反応が多いそう。
むしろ、チキン大好きだからこそ、普段から食べているチキンを、なぜわざわざクリスマスに食べるの?という意見もあるそうですよ。

他の国でも、クリスマスに営業はしていても、日本のようにクリスマスメニューを売り出している国は見つけられませんでした。
万が一、日本のようにクリスマスメニューを売られている国を知っている方がいたら教えて欲しいです!
今のところ「かな調べ」では、クリスマスに限定メニューでキャンペーンしているKFCは、日本だけでしたよ。
クリスマスのケンタッキーは予約必須!?
海外ではクリスマスメニューどころか、クリスマス当日に閑古鳥が鳴くという噂のKFCですが、日本では行列必須の大人気!

店舗によっては、クリスマス当日は予約をしていない人の当日購入を受け付けていないこともあるそうですよ。
予約なし購入を受け付けている店舗でも、揚がったチキンは予約優先のため、買うのにとても時間がかかってしまうようです。
もし、ケンタッキーのCMを見て、今年のクリスマスはケンタッキーにしようかなと考えている方は必ず予約することをオススメします。
特にお祝いをする人が多いクリスマスイブの夕方(17時頃~)は、予約なしでは、簡単に手に入れることはできないと思っておいたほうが良さそうです。
大きなバーレルではなく、ごちそうのサブメニューとしてオリジナルチキンだけが欲しいという方もいるはず。
クリスマス当日も通常メニューの販売はありますが、先述の通りクリスマス当日は予約優先のため、通常購入はなかなか簡単ではありません。
店舗によっては、クリスマスメニューだけでなくオリジナルチキン予約ができるところもあるそうですので、ご希望の際は対応可能かお近くのケンタッキーに確認してみると良いでしょう。
予約には早割もあるので、今年のクリスマス情報・メニューはHPを確認しましょう♪
おまけ:愛すべきカーネルおじさんのコスプレ
クリスマスにはサンタクロースになるカーネルおじさん。
実は、コスプレするのはクリスマスだけではないのです。
クリスマスのサンタコスプレの評判が良かったからなのか、クリスマス以降、カーネルおじさんはいろいろなキャンペーンやイベントとコラボした衣装を着こなしているのです。
子供の日や…
ハロウィン
夏には浴衣を来てケンタッキーのキャンペーンを盛り上げています。
キャンペーンの為だけではなく、最近ではSNS映えを意識しているのか思わず写真に撮りたくなる衣装を着ることもありますよ。
野球の試合が近くであればユニフォームを着てみたり
人気アニメキャラクターのコスプレをしてみたり
カーネルサンダース@孫悟空コスプレ pic.twitter.com/oAfraDHj
— 三島利和 (@toshi_mishima) February 16, 2013
その地域ならではの格好をすることで観光客の心もばっちり掴みます。
サンタクロース姿のカーネルおじさんによるケンタッキー×クリスマスの効果が絶大だったことによって、カーネルおじさんは1年中KFCのPRで忙しくなってしまったようですね。

まとめ

日本のKFCだけがキャンペーンしているケンタッキーのクリスマス。


海外の人にとっては不思議現象とも言われている、日本のクリスマスに見られるケンタッキーの行列。
今回は、そんな日本のクリスマス×ケンタッキーについてのお話でしたよ。

- 日本人が正しいクリスマスの祝い方を知らなかったこと
- 日本では七面鳥が手に入らなかったこと
- 当時のKFC1号店の店長がNHKのインタビューで「西洋ではチキンでクリスマスを祝う」と嘘をついたこと
- 毎年同じCMソングを起用し、クリスマスといえばケンタッキーのイメージを根強くしたこと
- サンタクロースに似ているカーネルおじさんにサンタクロースの格好をさせてPRしたこと

- 海外ではクリスマスキャンペーンをしていないどころか、お店が空いていないこともある
- 海外ではケンタッキーは特別なごちそうにふさわしくないが、日本ではクリスマスのごちそうメニューとして受け入れられている
- 海外ではクリスマス当日は閑散としているが、日本では大行列が恒例の光景、予約必須
KFCの策略とも言える日本のクリスマス×ケンタッキーの文化。
その40年以上の歴史は、単なる策略などではなく、日本人の需要にあわせた営業努力の賜物かもしれません。
