蛍というと、夏の夜に幻想的に美しく光っている。そんなイメージですよね。
まるで夜空の星のように綺麗な蛍。その優しい光を見ると癒されるので、夏は蛍の鑑賞できるスポットに行くという方もいらっしゃいます。
あなたは蛍を目にしたことはありますか?
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]私は子どもの頃、1回だけ見たことがあるの。ほわーっ。ピカッピカッと光って、なんだろうと思ったら蛍だったの。めったに見ないから感動したのよー。今でも忘れられないわ。[/voice] [voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/息子普通.png” name=”息子” type=”l”]僕も本物を見てみたーい。[/voice]一生に一度は見てみたい、夏の風物詩の蛍。
寿命は短いと言われますが、本当のところはどうなのでしょうか。
なぜ光るのか、飼えるのか…など、蛍についてご紹介します。ぜひご一緒に蛍について見ていきましょう。
蛍の寿命ーどのくらい生きるの?ー
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”l”]蛍の寿命は2週間ということを聞いたことがあるのだけど、本当なの?[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]実はちょっと違うのよ。本当はもう少しだけ長い寿命なの。[/voice]有名な「ゲンジボタル」の一生涯を見てみましょう。(成長の〇月というのは、それぞれの地域で多少異なることがあります。)
引用:倉敷市HP
卵 6月~7月 |
メスの蛍は、水辺のコケなどに卵を産みます。
約500から1000個もの卵を数日かけて産んでいき、産卵後は力尽きます。 卵は楕円形でおよそ0.5ミリです。淡い黄色からだんだんと黒くなり、ゲンジボタルの幼虫が卵の中に見えてくるようになります。 |
孵化(ふか) 7月~8月 |
卵からおよそ1ヶ月後…孵化して水に向かって落ちます。
そして水中で暮らし始めるのです。孵化は午前1時から4時など朝方が多いです。 |
幼虫 8月~およそ翌年3月頃まで |
カワニナ(巻貝)などを食べて大きくなります。噛みつき、消化液で溶かして食べます。
夏から翌年の春まで約8~9ヶ月間を川の中で過ごし、大きく成長していきます。 |
さなぎ 4月~5月 |
幼虫は水中から出てきて、川岸に上がり、やわらかい土の中に入っていきます。土の中のお部屋で成虫になるまで暮らします。
土の中で、まず幼虫からさなぎになり、さなぎから成虫に変身。さなぎは透き通った淡い黄色の色ですが、成虫になると黒色になります。 |
成虫 | 土の中で成虫になってから数日後に土の上に出てきて、飛び回ります。これでりっぱな大人になりました。
※成虫になってから約2週間で命が終わりを迎えます。 |
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]2週間っていうのは、綺麗に飛び回ってからの蛍だったんだね。卵の時からの寿命とすると…卵から成虫になるまで約1年間生きるということだね。思ったよりは長いのね。[/voice]
なぜすぐに死んでしまうの?
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]びっくりしたんだけど、蛍は成虫になってから何も食べないんだって。体に取り入れられるのは、水分だけなの。[/voice] [voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/娘普通.png” name=”娘” type=”l”]えぇー!水分のみ?どうして食べないの。[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-9.png” name=”かな” type=”r”]成虫になると口が退化しているから何も食べられないんだって。だから、成虫になると夜露(よつゆ)などの水分だけを飲むんだよ。[/voice] [voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/娘普通.png” name=”娘” type=”l”]へー。それで成虫は2週間しか生きられないんだね。[/voice] [voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/息子普通.png” name=”息子” type=”l”]僕は水だけってムリ―。[/voice]ちなみに砂糖水やスイカなど、栄養のある水分を与えると長生きするという結果もあるようです。
蛍って飼えるの?
自然界の貴重な蛍を採ったりするなら、自然が破壊されてしまいます。
蛍は養殖されて売られています。成虫になった蛍や、まだ幼虫のものもありますよ。
[box class=”pink_box” title=”ゲンジボタルやヘイケボタルの飼い方”]- 成虫:ゲンジボタルとヘイケボタルの成虫は水分しか飲めませんので、朝夕に霧吹きなどで湿らせます。 虫かごに草や卵を産むための水ごけを入れます。オスとメス、両方を虫かごに入れれば、卵を産んで、来年も楽しむことができるかもしれません。
- 幼虫:卵から出てくると、幼虫は水で暮らすんでしたね。それで、容器の中にきれいな水を入れ、容器の上に水ゴケを置いておくと、卵から孵化した幼虫は水に落ちていきます。水温が25℃以下になるようにしましょう。
- 水道水を使う場合は、日光に2日程あてたものを使うことができます。水はこまめに綺麗にしましょう。
- エサは、1週間に1,2回で大丈夫です。ゲンジボタルにはカワニナを、ヘイケボタルにはタニシやサカマキガイなどを与えます。
- さなぎ:ゲンジボタルは4月ごろ、ヘイケボタルはもう1~2ヶ月遅くに陸に上がり、土の中に入っていきます。それで、水槽に砂を多く混ぜた土を入れ、水で湿らせておきます。土は2、3日に一回、霧吹きをします。
ゲンジボタルは約1ヶ月半、ヘイケボタルは約1ヶ月で成虫になり、土の中から出てきます。[/box]
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”l”]土の中でさなぎが成長する段階が一番難しいみたい。ここを乗り越えて綺麗に光る蛍が見れたらすごいことね![/voice]
蛍がピカピカ光る理由
蛍の光はとても癒されます。あなたはこんな光景を見たことはありますか?
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イルミネーションみたいに綺麗ですよね。
蛍ってどうやって光っているのか不思議に感じませんか。
- ルシフェリンという光る物質と、ルシフェラーゼという物質、また体内の酸素という3つが合わさってあの綺麗な光になっています。
人間の作り出した電球などは熱を発して熱いですが、綺麗な蛍の光は熱くはありません。
- また、蛍の光っている部分はギザギザのウロコの段差になっています。ちょうど瓦の屋根のようです。それによって光が拡散しやすくなり、美しく光ります。
この蛍のウロコをLED電気に応用したところ、光が1.5倍も増加したということです。
参考:SJN news
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”l”]自然界の造りって、緻密(ちみつ)にできている感じがするわ。人間の方がまねをするくらい、良くできているんだね。[/voice]ちなみに光らない蛍もたくさんいます。私たちが知っている光る蛍は、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルなどの一部なのです。光らない蛍は夜ではなく昼に活動します。
[box class=”pink_box” title=”成虫になる前から光ってる?”]実は、卵の時からほのかに光っているんです。さなぎの時もです。生涯ずーっと光っているんですよ。なんだかかわいいですよね。[/box]光る理由は諸説ありますが、その1つがオスとメスが出会うためなんです。
オスは強く光りながら飛び回り、草にいる弱く光っているメスを見つけます。そして、次の年にも子孫を残すことになるんです。
人間みたいに話すことはできませんが、光でコミュニケーションをとっているんですね。
他にも、卵の時から光っていることから、外敵に危機感を抱かせて身を守っているという説や、体内の酸素と化学反応して発光しているので、光に特に意味はないのではないかという説もありますよ。
光り方の違いはあるの?
それぞれの種類によって光り方は違います。
ゲンジボタル:綺麗な水辺に生息します。メスは約2㎝、オスは約1.5㎝で蛍の中では大きいタイプです。
2秒から4秒の間隔でとても明るく光ります。
ヘイケボタル:水田、池などに生息します。メスは約1.2㎝、オスは約1㎝で、ゲンジボタルよりも小さめです。
約1秒ごとに光ります。
ヒメボタル:森林に生息します。メスは約4ミリ、オスは約6ミリの極小サイズです。
1秒に数回、速く光ります。
蛍を見に行くときの持ち物・マナー
蛍の鑑賞できるスポットに行ってみたいという方は少なくありません。
実際に見に行く時にあると便利な必需品をご紹介します。
1、薄手の長袖、長ズボン、ジャケット、パーカーなど
足や腕など素肌が出ると、虫に刺されたりして大変です。なるべく出さないような服装がベストです。
また夜は肌寒くなります。ジャケットやパーカーなど羽織れる上着を持っていくと重宝します。
2、虫よけスプレー
虫に刺されないように、事前に予防しましょう。その場で虫よけをすると、蛍にかわいそうですので、前もってスプレーなどをしておくと役立ちます。
[box class=”pink_box” title=”虫よけの役立つ関連記事”]3、スニーカーなどの歩きやすい靴
蛍のいるスポットは川辺や森林などですので、ぬかるんでいる所もあるかもしれません。歩きやすい靴ならケガも防止できます。
4、懐中電灯は注意しましょう!
暗いので懐中電灯は持って行ってもいいですが、あまり照らさないようにしましょう。蛍は強い光を見ると逃げてしまいます。そして蛍が光らなくなってしまいます。
できれば使わないようにし、使う場合は足元だけを照らすようにできます。
5、蛍を採取して持ち帰らないようにしましょう。
成虫は2週間の命ですし、次の年も綺麗な蛍を見るためにもそっと観察してあげることは親切です。
6、大きな声を出さない
大きな騒音も蛍が逃げてしまいます。せっかく見に来たのですから、静かにそっとしていると、綺麗に光り輝いてくれますよ。
まとめ
蛍について見てくることができました。
蛍の寿命は、2週間よりは長いですが、約1年というのはやはり短いです。
でも1年という命を次の子孫につないで、次の年も次の年も光り輝いているのは凄いことですよね。
- 蛍の寿命は2週間というのは成虫になってからのこと
- 卵から成虫までの寿命は約1年
- ルシフェリン、ルシフェラーゼ、体内の酸素によって綺麗に光っている
- 表面のウロコで一層美しい光になっていて、LED電気にも応用されている
- 蛍を見に行く時は、懐中電灯などの光や、大きな声は避けましょう
蛍の光ってなんだか癒されます。
卵から約1年、成虫になってからは2週間というはかない命。その事を思うと、あの優しい光が一層、貴重なものに感じます。
人生で一度は目にしておくのも、いい思い出、忘れられない体験になるかもしれませんね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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