ある夏の日のこと。
[voice icon=”https://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2019/10/娘不満.png” name=”娘” type=”r”]ママ~のどが痛いよお~[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”l”]えっ!風邪かしら?熱はないみたいだけど……[/voice]娘ののどの痛みの原因に思い当たる節がなく、困惑してお医者に行くと、乾燥が原因で炎症を起こしているとのこと。
乾燥?どうして?むしろ夏で湿気取りにあくせくしているくらいなのに……。
帰って原因を調べてみて、ようやく1つ心当たりのあるものが見つかりました。それがクーラー!
今回は、クーラーが原因の乾燥と、その対策方法についてご紹介します。
油断していると知らぬ間に健康を損なってしまう、ちょっと恐ろしい問題です。ぜひ最後までご覧ください!
クーラーで空気が乾燥するのはなぜ?
暑い時期には欠かせないクーラー。もはや夏の生活必需品ですよね。
しかし、使いすぎると様々な弊害が出ることも知られています。
中でも、空気の乾燥はのどの痛みや肌荒れなどを引き起こしてしまうものとして注意すべき弊害の1つです。
この乾燥、どうしてクーラーによって引き起こされてしまうのでしょうか?
まずはこの仕組みについて解説していきます。
クーラーの風は乾燥している!
冷たい風を送ってくれるクーラー。
この風がどのように生み出されているかが、クーラーによる乾燥を理解するポイントです。
クーラーの風は、実は元々部屋の中にあった空気です。
クーラーは部屋の中の空気から熱だけを取り除き、冷たい空気に変換した後、再び風として部屋に送っているのです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]外の空気を取り込んだりしていないのがポイントよ[/voice]さて、空気を冷やす時、空気中に含まれている水分は、冷やされ水滴となってクーラー内に結露します。
結露した水は、室内機と室外機をつないでいるパイプを通り、外へ排出されます。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]よく、室外機の周りが水で濡れていることがあるわよね[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]あれは、元々部屋の中の空気に含まれていた水分が、水滴となって部屋の外に排出されたものなのよ[/voice]ここまで来れば、乾燥の原因はもうお分かりですね?
クーラーで部屋の空気を冷やせば冷やすほど、含まれていた水分は水滴となって部屋の外に排出されてしまいます。
つまり、クーラーは部屋の中の水分を奪っているのです。
そのため、クーラーを使って部屋を涼しくすると、部屋の中の空気は乾燥してしまうことになるのです。
乾燥が原因で引き起こされてしまう健康被害とは?
空気の乾燥によって引き起こされる弊害には、どのようなものがあるでしょうか?
主なものは、
[box class=”pink_box” title=”空気の乾燥による弊害”]- のどの痛み
- 皮膚のかゆみや肌荒れ
- ドライアイ
- 免疫力の低下
などが挙げられます。
のどの痛み
のどの痛みは、乾燥によって唾液の量が減り、のどの粘膜の働きが悪くなってしまうために引き起こされます。
のどの粘膜は、空気中の異物を付着させ、痰などとして体外へ排出する役割を持っています。
そのため、粘膜の働きが悪くなると、のどが異物にさらされ続け炎症を起こし、傷んでしまうのです。
皮膚のかゆみや肌荒れ
皮膚のかゆみや肌荒れもまた、乾燥によって引き起こされます。
肌の一番外側にある角質層では、天然保湿因子によってうるおいが保たれており、紫外線やほこりなどの外部の刺激から肌を守っています。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]お肌のバリア機能と呼ばれているもののことね[/voice]乾燥が進むと、天然保湿因子が減少して肌が荒れます。すると、肌を守るバリア機能が低下し、皮膚の下の神経が敏感になります。
敏感になった神経は、衣服のこすれなど少しの刺激でもかゆみをもたらすようになります。
つまり、乾燥によって皮膚のバリア機能が失われたために、かゆみが引き起こされるのです。
ドライアイ
ドライアイは、目を守る涙の量や質が低下し、目への刺激が抑えにくくなるために引き起こされます。
空気が乾燥すると、目の表面から涙の蒸発量が増え、目を保護する機能が低下します。
ドライアイが進行すると、目を閉じているだけでも痛みを感じるようになってしまいます。
空気の乾燥だけではなく、コンタクトレンズの使用やモニターを見ながらの作業によるまばたきの減少なども、ドライアイにつながります。
違和感を感じたら1度眼科を受診するようにしましょう。
免疫力の低下
空気が乾燥すると、のどの粘膜が上手く働かなくなることは、先ほどお伝えしました。
このことから、風邪などのウイルスが体内に入り込みやすくなり、病気にかかる可能性が高まります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”r”]うるおいがいかに体を守っているかがよく分かるな![/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”l”]単に美容のためだけではなく、健康のためにも乾燥に気をつける意識を持つことが大切ね[/voice]クーラーによってもたらされるその他の問題は?
乾燥以外にも、クーラーの誤った使い方は問題ももたらす可能性があります。
代表的なものを挙げると、
[box class=”pink_box” title=”クーラーによってもたらされる問題”]- クーラー病(冷房病)
- カビによる健康被害
などが当たります。
クーラー病(冷房病)
クーラー病は、クーラーにより冷えた室内と、外の暑さとの温度差により、自律神経が乱れるために引き起こされます。
症状としては、体の冷え、むくみ、だるさ、肩こり、頭痛、神経痛、食欲不振等々、様々な体の機能障害を引き起こします。
クーラー病については、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
[aside]クーラー病についての関連記事熱中症・クーラー病・夏バテの違いって何?症状の徹底解説! [/aside]
カビによる健康被害
クーラー、エアコンの使用でよく起こるのは、カビによる健康被害です。
クーラー内部に生まれたカビを風に乗せてまき散らすことで、空気が汚れ、アレルギー性鼻炎や咳喘息、過敏性肺炎などを引き起こす可能性があります。
クーラー、エアコンとカビについては、これらの記事も参考にしてみてください!
[aside]クーラーとカビについての関連記事 [/aside]クーラーの使いすぎで喉が痛い!対策方法は?
クーラーが空気の乾燥をもたらすことはお伝えしてきました。
この空気の乾燥によってしばしば引き起こされる喉の痛みは、特にやっかいな弊害です。
喉の痛みは免疫力の低下の証拠、こじらせてしまえば本当の夏風邪につながってしまうことも……。
けれど、いくら乾燥を抑えるためとはいえ、蒸し暑い夏に加湿器を焚いたりするのは少し気が引けるもの。
そこで、ここではとりわけ夏にぴったりのお手軽乾燥対策をご紹介しようと思います。
対策1:洗濯物や掃除で水分を!
最もシンプルで効率的な方法は、洗濯や掃除と一緒に乾燥対策を行ってしまうことです。
洗濯物を部屋干しすることで、乾かす過程で洗濯物の水分が空気中に取り込まれ、簡単に乾燥対策をすることが出来ます。
また、雑巾で床などを水拭きすることも、お手軽な乾燥対策になります。
問題点は、洗濯物を部屋干しする場合、生乾きの臭いがついてしまうことがあります。そのため、部屋干し専用の洗剤を使ったりすることが必要でしょう。
対策2:のど飴やガムで唾液の量を増やす
普段口にする飴やガムは、非常にお手軽なのどの乾燥対策になります。
のどの乾燥は、唾液の量を増やすことで抑えられます。のどの乾燥を抑えることで、粘膜の働きをよくし、免疫力の低下を防止することが出来ます。
市販ののど飴で乾燥には対処できますので、お好みのものを選んでみてください。
また、喉を湿らせることが大切ですので、こまめな水分補給も重要です。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]熱中症対策にもなるから、一挙両得ね![/voice]対策3:マスクをつける
蒸し暑い夜にクーラーをつけたまま寝て、朝起きると喉がイガイガする……という経験は、きっとみなさん経験されたことがあるでしょう。
対策しようのない睡眠中の乾燥は、マスクをつけることで対処しましょう。
睡眠中は唾液の分泌が抑えられ、起きている間よりも乾燥しやすい状態になっています。濡らしたガーゼを入れておくなどすると、より効果的に乾燥を防げます。
また、寝ている時に口呼吸になっていると、のどはすぐに乾燥してしまいます。
口呼吸は鼻呼吸よりも楽であるため、空気の通り道が狭いと口呼吸になってしまいます。
口呼吸を防ぐには、枕の高さを調節することが必要です。
寝るときに空気の通りやすい姿勢は、首を後ろに伸ばして頭を少し下げた姿勢であるとされています。
このように姿勢を取ることで、空気の通り道が直線になり、無理なく鼻呼吸をすることが出来るようになります。
また、睡眠時の鼻呼吸を促すために、鼻呼吸テープなどを使用するのも良いでしょう。
のどの乾燥は、睡眠不足や体の疲労からももたらされます。ぐっすり眠ってしっかり乾燥対策しましょう!
対策4:クーラーの設定を調整する
空気を冷やしすぎると、部屋の中の水分はどんどん奪われていきます。
そのため、エアコンの温度を高めに設定することは、空気を乾燥させない対策となり得ます。
また、湿度を適切に保つ調整を心がけることが大切です。
私たちが生活する上で適切な湿度は、40~60%とされています。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-10.png” name=”かな” type=”r”]40%以下は乾燥しすぎだし、60%以上だとカビが生えやすくなってしまうのよ[/voice]また、冬に流行するインフルエンザウイルスは50%以上の湿度で減少するとされています。
病気対策のためにも、湿度計を用いて最適な湿度に保つよう、クーラーの調節の勘所を見つけるようにしましょう。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]もちろん、定期的にクーラーを掃除するのも、クーラーによる健康被害を抑える有効な対策方法よ![/voice] [aside]クーラーの掃除についての関連記事エアコンの掃除のやり方は?カビを自分で簡単に取るコツはあるの? [/aside] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]これらの対策を施し、上手に湿度を保つことで、快適な夏をお送りくださいね[/voice]
まとめ
クーラーによる空気の乾燥の原因や対策についてご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
それでは、今回の内容をまとめます。
[box class=”pink_box” title=”クーラーで空気が乾燥する原因 まとめ”]- クーラーの冷たい風は、部屋の空気から熱だけを取り除いたもの。
- クーラーは、部屋の熱を奪うことで部屋の空気の水分も一緒に奪う。
- 空気が乾燥することでのどの痛み、皮膚のかゆみや肌荒れ、ドライアイ、免疫力の低下などの問題が起こる。
- のどの痛みは、乾燥によってのどの粘膜の働きが悪くなり、空気中の異物に対する免疫力が低下することで起こる。
- クーラーの使い方次第では、クーラー病(冷房病)、カビによる健康被害などを引き起こす可能性がある。
- 洗濯や掃除に用いる水分によって乾燥対策するのが、最も効率的な方法。
- のど飴やガムを口にし、こまめに水分補給をすることで、のどのうるおいを保つ。
- マスクをつけることで、睡眠中ののどの乾燥に対処する。
- 睡眠中ののどの乾燥は、枕の高さを調節することでも防止できる。
- 私たちの生活に最適な湿度は40~60%。
- 湿度を40~60%に保つよう、クーラーの設定を調整することが大切。
今や夏の生活必需品となっているクーラー。
便利な機械ですが使い方を誤ると、せっかく得た涼しさものどの痛みで台無しになってしまいます。
しっかり乾燥対策し、ぜひ快適な夏を今年もお送りくださいね。
[box class=”pink_box” title=”関連記事”] [/box]