設定によっては洗濯から乾燥まですべて”全自動”でやってくれるドラム式洗濯機。
乾燥機能に優れた機種が多く、日々忙しく働いている皆様にとっては特に干す作業をしなくていいのは本当に便利ですよね。
ドラム式洗濯機は縦型洗濯機に比べて、使用する水や洗濯洗剤の量が少なく済むため、水道代や洗剤代が節約できるのも嬉しいものです。
そういったメリットから、ドラム式洗濯機を選ばれる方も多くいらっしゃるのでは?
そんなドラム式洗濯機ですが、実は「柔軟剤のいい香りが匂わない」という声をよく聞きます。
最近の柔軟剤は「柔軟剤以上香水未満」と言われているほど香りにこだわっていますよね。
もともと柔軟剤は洗濯物を柔らかくするためのもので、香り付けのためのものではないのですが、やはり本来であればいい香りがするはずのものが全く匂いがしないのは悲しいものです…。
柔軟剤を香りで選んでいる方も多いと思いますし、匂いがしないことは切実な問題ですよね。
なぜドラム式洗濯機で洗濯をすると柔軟剤の香りが消えてしまうと言われるのか、洗濯物に柔軟剤の香りを残すためにどういった工夫をするといいのかについてご紹介します!
ドラム式洗濯機で洗濯すると柔軟剤の香りが匂わない理由
以前使っていた縦型洗濯機の時は柔軟剤のいい香りが残っていたのに、ドラム式洗濯機に替えてから匂いが全くしなくなった、という方は結構多くいるようです。
その中には乾燥機を使用するとさらに匂わなくなる、なんて方も。
どうして本来いい香りがするはずの柔軟剤が全く匂わなくなるのでしょうか?
ドラム式洗濯機の洗い方
ドラム式洗濯機で洗濯すると柔軟剤の香りが残らないのは、そもそもドラム式洗濯機の洗濯方法に大きな原因があると言われています。
日本では一般的だった縦型洗濯機が洗濯物同士をこすり合わせて”もみ洗い”をする洗濯方法なのに対して、ドラム式洗濯機は衣類を持ち上げて落下させる”たたき洗い”をする洗濯方法になっています。
このたたき洗いをすることによって、衣類の繊維が寝てしまい柔軟剤の成分を吸いにくくなるため、柔軟剤の効果が残りくくなるのです。
柔軟剤は、繊維の表面をコーティングして柔らかさを出すものなのですが、その結果吸水性は劣るようになります。
この衣類の繊維をコーティングした柔軟剤は、次の洗濯のときには汚れとして落とされることになりますが、ドラム式洗濯機は水量が少なく、縦型洗濯機に比べて洗浄力が劣るため、柔軟剤成分を落としきることが難しくなります。
そうなると、いくら新しく柔軟剤を使ってもその成分を吸収することができず、香りは残らなくなるようです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/女性社員ほほえみ.png” name=”友人” type=”r”]まさかドラム式洗濯機にそんな欠点があったなんて…知らなかったわ。[/voice] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-9.png” name=”かな” type=”l”]ドラム式洗濯機を購入するとき電気屋さんの説明では触れられることがあまりないことかもしれないわね…。[/voice]柔軟剤を入れるタイミング
現在普及しているドラム式洗濯機は、洗濯機自体に柔軟剤投入口が設けられていて、洗濯機を回す前に洗剤と共に柔軟剤を投入することで、すすぎの段階を迎えたら自動的に柔軟剤が投入されるように設定されています。
しかし、洗濯機の種類やメーカーによっては自分で柔軟剤を投入するタイミングを設定するようになっています。
おそらくどのご家庭でもお急ぎのとき以外は2回以上すすぎをしていると思います。
柔軟剤の香りが残りやすいタイミングは、最終すすぎのときだそうです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]自宅にある洗濯機の取扱説明書を見て、どのタイミングで柔軟剤が投入されているか確認してみるのも良いかもしれませんね。[/voice]柔軟剤の量
お気に入りの香りの柔軟剤を見つけると、香りを長持ちさせたいという気持ちになったり、香りが思ったより残らなかったりすると、つい規定の使用量よりも多めに使用してしまう方もいると思います。
しかし、柔軟剤を必要以上に使用するのは逆効果です。
柔軟剤を多めに使用してしまうと、落としきれず残った汚れも毎回一緒に柔軟剤でコーティングされてしまい、洗濯物の黒ずみの原因になります。
乾いた洗濯物がなんとなく臭いなと感じるようになるのは、洗濯物の汚れ自体が落ち切れず柔軟剤の層に溜まり始めている可能性が高いです。
香り自体は多少強くつくことはあるかもしれませんが、悪影響の方が多いのです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]必ず柔軟剤の容器に表記されている使用量の目安に従って使用するようにしましょう。[/voice]洗濯機の容量上限近くまで洗濯物を入れている
家族の多いご家庭や何日分かまとめて洗濯をする方は、洗濯をする際に洗濯機の容量上限近くまで詰め込んで洗濯をすることも多いのではないでしょうか。
たしかにそうすることで洗濯回数を減らすことができて、節水や節電に繋がることになるかもしれません。
ですが洗濯機に洗濯物を詰め込み過ぎてしまうと、洗濯洗剤や柔軟剤の成分を全体に行き渡らせることができず、洗濯物に付着した汚れをきれいに洗い落とすことができません。
柔軟剤の効果も期待できなくなります。
洗濯洗剤と柔軟剤の成分を最大限引き出すことができる洗濯物の量は、洗濯槽の容量の7割から8割が目安とされています。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]溜め込み過ぎないようにこまめに洗濯するようにしましょう。[/voice]嫌なにおいを誤魔化すために柔軟剤を使用している
汗や皮脂汚れなどがたっぷり染み込んだワイシャツ、タオルや下着や、部活動などで泥だらけになったユニフォームや体操着など、しつこく染みついてしまったにおいを誤魔化すために柔軟剤を使っている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?
衣類やタオルに染みついてしまった嫌なにおいは、いくら洗浄力の高い洗濯洗剤や洗濯機を使用したとしてもきれいに落とすことができず、他の洗濯物に嫌なにおいが移ってしまうこともあります。
柔軟剤はにおいを誤魔化すものではありませんので、衣類やタオルから嫌なにおいがするなと感じたら洗濯前にあらかじめ対策を取っておくことが大切です。
洗濯物の嫌なにおいを取る詳しい方法はこちらをご覧ください。
[box class=”glay_box” title=”関連記事”] [/box]洗濯槽の汚れ
せっかく洗濯物をきれいにしても、洗濯機そのものが汚れてしまっていては意味がありません。
一見きれいに見えてもやっぱり水分が多い場所なので、洗濯槽の裏側にはカビや雑菌が繁殖しやすいのです。
洗濯槽に洗濯カスや黒カビなどが溜まって汚れていると、洗濯機の性能や洗濯洗剤、柔軟剤の本来の役割が十分に発揮することができず、柔軟剤の香りが残りにくくなってしまいます。
洗濯槽は、1か月に1回洗濯槽クリーナーなどを使って掃除するよう心がけましょう。
詳しく気になる方は下記の動画や記事をご覧ください。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/TiTU5HWO6S8″ mode=”normal” /] [box class=”glay_box” title=”関連記事”] [/box]柔軟剤投入口の汚れ
皆さん普段洗濯されるときに、柔軟剤を入れている柔軟剤投入口はよく目にする箇所なので気になったら掃除されているかと思います。
でも、その柔軟剤投入口の奥や受け皿はどうでしょうか?
機種によっては柔軟剤投入口を取り外すことができるようになっていると思います。
あまり気にしたことがない方も多いと思いますが、取り外して奥を覗いてみると、実はそこにはこびりついた水垢や黒カビなどが溜まっていることも…。
定期的に柔軟剤投入口を取り外し、スプレータイプのキッチンハイターなどを使用して溜まった汚れを掃除しておくのもおすすめです。
掃除方法はこちらの動画を参考にしてください。
[arve url=”https://www.youtube.com/watch?v=72pMACVLWhE” mode=”normal” /] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]使うものはキッチンハイターや割り箸などすぐに用意できるものばかりで簡単なので、ぜひお掃除してみてください。[/voice]脱水の時間
洗濯機の通常コースやおまかせコースなどで洗濯をした場合、洗濯物の乾きを良くするために脱水時間は少し長めに設定されています。
しかし、柔軟剤の香りを持続させるためには洗濯機の脱水時間に気を配る必要があります。
柔軟剤が投入されるタイミングは、ほぼ全ての洗濯機がすすぎのときに設定されています。
そのため、すすぎの次の工程である脱水の際に洗濯物に含まれる水分をしっかり抜き取ってしまうと、柔軟剤の効果や香りまで水分と一緒に飛んでしまいます。
特に脱水時間が長ければ長いほど、水に溶け込んでいる柔軟剤の成分が排出されやすくなるため、洗濯物に柔軟剤の成分が残りにくくなります。
柔軟剤の香りを残すためには、洗濯機の脱水時間を短く設定することがコツになります。
ただし、脱水時間を30秒や1分など極端に短くしてしまうと逆に柔軟剤の香り成分が飛んでしまうので、脱水時間は通常コースやおまかせコースに設定されている時間の半分を目安に脱水時間を変更することをオススメします。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]大体脱水時間は4分で設定されていることが多いので、2分程度が理想です。[/voice]乾燥の時間
梅雨の時期や冬の季節は洗濯物の乾きが悪くなるため、普段乾燥機を使っていない方も乾燥機を使う機会が増えると思います。
ですが、乾燥機を使うと柔軟剤の香りが消えてしまった経験をした方も多いのではないでしょうか?
実はその理由は、洗濯物に含まれる水分と柔軟剤の香り成分が乾燥機の熱風によって必要以上に抜け出てしまうからなのです。
そのため、乾燥機を使用する際はできるだけ長すぎない時間設定にする必要があります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]自動で設定される乾燥時間は少し長めに設定されているので、様子を見て乾いていたら乾燥機を止めてみるといいかもしれませんね。[/voice]洗濯物の乾かし方
乾燥機能に優れているドラム式洗濯機ですが、普段は乾燥機を使用せずにできるだけ脱水までで止めて干して乾燥させている方もいらっしゃると思います。
その際、ついつい脱水が終わった洗濯物をしばらく放置してしまうこともあるのではないでしょうか?
脱水後の洗濯物を放置してしまうと、落とし切れなかった雑菌などが増殖を始め、生乾きの嫌なにおいを発するようになり、柔軟剤の香りを残すために工夫して洗濯しても全て台無しになってしまいます。
雑菌による嫌なにおいを防いで柔軟剤の香りを引き立たせるためにも、脱水が終わった洗濯物はすぐに干すことが大切です。
しかし、柔軟剤の香り成分はとてもデリケートなため、直射日光や風によって柔軟剤の香りが飛んでしまいますので、天気が良い日でも直射日光の当たらない日陰に干して乾いたらすぐに取り込んだり、部屋干しにするのがおすすめです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]部屋干しにすると生乾きのにおいがしそうで心配な方は、消臭効果のある柔軟剤を使用するのもおすすめです。[/voice]
ドラム式洗濯機で香りを残すには
ここまでで、柔軟剤の香りを残すことは意外と難しいことが分かったと思います。
それでもやっぱり衣類やタオルからいい香りがすると嬉しいものですよね。
ではドラム式洗濯機でもいい香りを残すためには、どんな工夫をすると良いのでしょうか。
柔軟剤が入った状態で浸け置きしておく
少し手間はかかりますが、最終すすぎのときに柔軟剤が入った状態で一度洗濯機を止め、15分程度浸け置き、時間が経ったら洗濯機を再度回す方法があります。
柔軟剤で衣類を浸け込むことで、しっかりと柔軟剤の香りを洗濯物に染み込ませることができます。
浸け置きした後の脱水時間を通常コースの半分の時間にすることで、より香りを残すことができます。
どんな柔軟剤を使えばいいかは、こちらの動画を参考にしてください。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/Q4tAr7yHxsE” mode=”normal” /] [voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-9.png” name=”かな” type=”r”]売り場に行くとたくさん柔軟剤が並んでいて迷いますよね。もちろんこの動画に紹介されていなくてもいい香りの柔軟剤はたくさんありますし、色々試してみて自分のお気に入りを見つけるのも楽しいものですね。[/voice]
柔軟剤入りの洗濯洗剤を使用する
洗浄に特化している洗剤と比べて多少洗浄力は劣りますが、柔軟剤入りの洗濯洗剤を使用すると、香りが残りやすいと言われています。
柔軟剤入り洗濯洗剤には、粉末タイプ、液体タイプ、ジェルボールタイプの3タイプがあります。
粉末タイプの柔軟剤入り洗濯洗剤は、比較的安価で洗浄力が高いタイプです。
柔軟剤シートを使用する
特に欧米で一般的に使われているものになりますが、柔軟効果のある成分を染み込ませた柔軟剤シートというものがあります。
ドライヤーシートとも呼ばれ、乾燥の際に洗濯物と一緒に入れるだけで乾燥機の熱で成分が発散し、衣類を柔らかくしてくれるものです。
シート状のため、洗濯機の中に入れずに衣類を仕舞っているタンスやクローゼットに入れて芳香剤のように使うこともできる代物です。
洗濯ビーズを使用する
洗濯ビーズとは、洗剤でも柔軟剤でもなく衣類の香り付けや消臭のためのビーズタイプの洗濯アイテムです。
洗濯のときに洗濯槽に直接入れて使うものが多く、洗濯洗剤や柔軟剤の投入口から入れないよう注意事項に書かれているものもあるので要チェックです。
香りは香水ほど強すぎず、柔軟剤のように使える衣類を選ぶこともなく部屋干しの気になるにおいも良い匂いに変えることができます。
柔軟剤にプラスして使用するためコストが余分にかかってしまうのですが、手間はかからず洗濯物の香り付けにはおすすめの方法です。
まとめ
なぜドラム式洗濯機で洗濯すると柔軟剤の香りがしなくなるのか、どうすれば洗濯物にいい香りが残るのかについてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
柔軟剤の成分が意外とデリケートで、だからこそ香り付けのためには洗濯方法に気を付ける必要があるんですね。
洗濯機は高い買い物ですしすぐに買い替えるものでもないと思うので、できるだけ長く、うまく付き合っていきたいですね。
[box class=”pink_box” title=”ドラム式洗濯機で洗濯すると柔軟剤の匂いが残らなくなる理由”]- ドラム式洗濯機の洗濯方法がたたき洗い
- 柔軟剤を入れるタイミングが最終すすぎ以外の設定になっている
- 柔軟剤の量
- 洗濯機の容量上限近くまで洗濯物を入れている
- 嫌なにおいを誤魔化すために柔軟剤を使用している
- 洗濯槽の汚れ
- 柔軟剤投入口の汚れ
- 脱水の時間設定が長め
- 乾燥の時間設定が長め
- 洗濯物の干し方
- 柔軟剤が入った状態で洗濯機を止め15分程度浸け置きする
- 柔軟剤入りの洗濯洗剤を使用する
- 柔軟剤シートを使用する
- 洗濯ビーズを使用する
ドラム式洗濯機の洗濯方法では柔軟剤の効果が残りにくくなるなんて驚きですよね。
さすがに電気屋さんでそこまで説明された記憶はありませんし…。
これだけドラム式洗濯機が普及されていますし、いつかドラム式洗濯機専用の柔軟剤が開発されると良いですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!
[box class=”glay_box” title=”関連記事まとめ”] [/box]