いつの間にかできているトイレの黒ずみ。
トイレってどこのご家庭でも大体は白いですから、黒い汚れが本当に目立ちますよね…。
しかも一度できるとかなり落ちにくくなったり、落ちたと思ってもすぐに黒ずんでしまうので、お困りの方も多いのではないのでしょうか?
もしお客様が来たときに他の部屋はきれいにしていても、トイレの黒ずみが残っていては台無しですよね。
今回はそんな困ったトイレのお悩みの原因や対処法などについてご紹介します!
トイレの黒ずみの原因
そもそも、トイレの黒ずみって何が原因かご存知でしょうか?
気付いた時にはいつの間にかできていて、ちょっとトイレブラシで擦っただけで落ちるものもあれば、洗剤を使って掃除しても落ちないものまで様々ですよね。
トイレの黒ずみの原因って、実は一つではないんです。
黄ばみ
黄ばみは、トイレの黒ずみができる初期段階で、黄ばみの原因は”尿に含まれるタンパク質“です。
そして尿に含まれるタンパク質が蓄積し、硬化すると“尿石“になります。
これが便器にこびりついて黄ばみとして現れるのです。
尿石というと、誤解されてしまうかもしれませんが、これは誰の家のトイレでも起こるもので、尿路結石症になった人だけが引き起こすものではありません。
黒カビ
黒カビは、トイレの黒ずみの直接的な原因で、黒カビが繁殖するためには、温度、湿度、空気、エサが必要となります。
トイレの環境は、
- 温度
→20~40度
- 湿度
→65%以上(しかもフタを閉めれば密閉空間となり更に湿度が上がる)
- 空気
→酸素
- エサ
→排泄物の残りカス、尿石
といったふうに完璧にカビが繁殖する好条件が揃っているんです。
そうして溜まった尿石を覆うように黒カビが発生した結果、トイレの黒ずみに進化するのです。
水垢
水垢は、水道水に含まれるミネラルが原因で、カルシウム、マグネシウムが結晶化したものです。
タンクや水に濡れた部分が、使用するたび濡れたり、また乾いたりを繰り返すことで、空気中の酸素や二酸化炭素とミネラルが結合し、塊となります。それが水垢として視認できるように。
水垢は黒カビをコーティングし、トイレの黒ずみを落としにくくします。
効果的な洗剤
ごく軽い汚れであれば、トイレ用中性洗剤をつけてブラシで擦るだけで簡単に汚れが落ちます。
ですが、それだけでは落ちなくなってしまった頑固な汚れは洗剤を変えてみる必要があります。
こびりついてしまったトイレの黒ずみを掃除するにあたって、黄ばみ、黒カビ、水垢それぞれの特徴を理解しておくととても便利です。
[box class=”blue_box” title=”汚れの特徴”]- 黄ばみ
→アルカリ性の汚れ。酸素系酸性洗剤が効果的
- 黒カビ
→酸性の汚れ。塩素系アルカリ性洗剤が効果的
- 水垢
→アルカリ性の汚れ。酸素系酸性洗剤が効果的
[/box]といった特徴がありますので、程度に合わせて洗剤を選びたいところ。
クエン酸
クエン酸は、レモン、みかん、グレープフルーツなど柑橘系の果物に多く含まれる酸性成分です。
強い酸性を示し、
- 空気中の水分を吸収して液体化しやすい
- 常温で蒸発しにくい
- 匂いがない
- 防菌効果が期待できる
といった特徴を持っています。
酸性の天然洗剤ですので、黄ばみ、水垢に効果的です。人体や浄化槽内のバクテリアへの影響も少なく地球に優しいエコ洗剤です。
重曹
重曹は、ふくらし粉、こんにゃくなどに活用されているアルカリ性の成分です。
弱アルカリ性を示し、
- 水に溶けにくい
- 研磨作用がある
- 泡が立つ
- 消臭作用がある
- 吸湿作用がある
といった特徴を持っています。
アルカリ性の天然成分ですので、黒カビに効果的です。人体や浄化槽内のバクテリアへの影響も少なく地球に優しいエコ洗剤です。
酸素系酸性洗剤
黄ばみ、水垢に対して効果的な酸素系酸性洗剤は、水回りに発生しやすい汚れと相性が良く、強い酸性で汚れを融解させます。
ただし、クエン酸より成分がかなり強力なので、使用する際には説明をしっかり読むようにしてください。
特に、塩素系アルカリ性洗剤と併用すると、人体に悪影響を及ぼす有毒ガスを発生させるので要注意です。
必ず「混ぜるな危険」と記載されているはずです。
使用量の目安に従って使用すれば、浄化槽内のバクテリアへの影響も少ないです。
酸素系酸性洗剤の代表的なものとしては、サンポール、オキシクリーンが挙げられます。
塩素系アルカリ性洗剤
黒カビに対して効果的な塩素系アルカリ性洗剤は、カビの胞子や菌糸を殺菌し、漂白して根元からカビを破壊します。
ただし、重曹と比べて成分がかなり強力なので、使用する際には説明をしっかり読むようにしてください。
特に、酸素系酸性洗剤と併用すると、人体に悪影響を及ぼす有毒ガスを発生させるので要注意です。
必ず「混ぜるな危険」と記載されているはずです。
使用量の目安に従って使用すれば、浄化槽内のバクテリアへの影響も少ないです。
塩素系アルカリ性洗剤の代表的なものとしては、ドメスト、カビキラーが挙げられます。
掃除の方法
トイレ掃除をするとき、洗剤を黒ずみ部分にかけてすぐにトイレブラシで擦っている方、多いのではないでしょうか?
なかなか落ちない黒ずみの掃除は、すぐにトイレブラシで擦ってもあまり効果がないんです。
それどころか、ゴシゴシ擦ることによって傷がつき、そこに水垢や黒カビがこびりつきやすくなってしまうようになります。
では、どのように掃除をすればいいのでしょう?
黒ずみ除去のコツ
頑固な黒ずみは、洗剤を直接汚れに密着させると効果的です。
便器内の水が溜まっているところにできた黒ずみを掃除する場合、洗剤をつけてもすぐ水で薄まってしまうため、事前に水位を減らしておくと良いでしょう。
まずはトイレの元栓、分からなければ家全体の元栓を閉じてしまいましょう。
簡単に水位を減らしたい方は、トイレ詰まりに使用するラバーカップ(通称すっぽん)が便利です。
トイレが詰まった時と同じように排水口に当てて数回押し引きするだけで水が押し出され、数㎝水位が下がります。
数㎝水位が下がるだけでは不十分な方は、灯油用ポンプを使用するか、雑巾にトイレ内の水を染み込ませてバケツなどに絞って減らすのがお手軽な水抜き方法です。
掃除の手順
水抜きが終わりましたら、いよいよ掃除です。
[box class=”pink_box” title=”トイレ掃除の流れ”]- 汚れに合わせて洗剤を塗る
- 洗剤を塗った部分をトイレットペーパーで覆う
- 1時間ほど放置する
- 水を流す
- トイレブラシで磨く
- もう一度水を流す
黄ばみや水垢を除去したい場合にはクエン酸、もしくは酸素系酸性洗剤を使用し、黒カビを除去したい場合には重曹、もしくは塩素系アルカリ性洗剤を使用します。
酸素系酸性洗剤と塩素系アルカリ性洗剤を同日に使用すると危険なので、どちらも使用する場合は1日ごとに行うようにしてくださいね。
汚れに洗剤を塗りつけたら、トイレットペーパーでその部分をまんべんなく覆います。
そうすることで、トイレットペーパーに洗剤を吸着させ、洗剤がしっかり汚れに染み込むようになります。
ただし、水を流した時に詰まらない程度の量で覆うようにしましょう。
1時間ほど放置し、洗剤が汚れにしっかり染み込んだら一度水を流します。
トイレットペーパーが流れきったらトイレブラシで磨き、改めて水を流しましょう。
このとき、トイレットペーパーを流してしまう前にトイレブラシで磨いてしまわないように注意しましょう。
トイレブラシの隙間にトイレットペーパーが入り込んでブラッシングが甘くなり、トイレブラシの掃除が後々面倒になってしまいます。
トイレットペーパーで汚れに洗剤を染み込ませたことで、浸透した洗剤が汚れを浮かせてくれるので、軽い力でも汚れを落とせるようになります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]トイレの便座の中に手を突っ込む作業になりますし、洗剤が手につくと手荒れの原因にもなりますので、ゴム手袋をつけての作業をオススメします。[/voice]
再発させない予防法
トイレの黒ずみをきれいに落とせたら、せっかくですから、長くきれいな状態を保ちたいですよね。
もちろん、こまめに掃除をするのが一番ですが、
- 洗浄剤の設置
- タンク内の洗浄
を行うことで比較的簡単に予防できます。
洗浄剤の設置
トイレの形状に合わせて市販されている洗浄剤を設置します。
洗浄剤は、水受けに設置するタイプや、便器に設置するタイプなどがあります。
様々な種類が発売されているので迷うとは思いますが、トイレに合わせて使い分けたいですね。
ドラッグストアや百円ショップにも売っていて簡単に手に入り、予防効果もかなり期待できますのでオススメです!
タンク内の洗浄
タンク内を洗浄するというと、ちょっと面倒な気がしますが、実はとても簡単。
[box class=”pink_box” title=”ラベル名”]- 重曹の粉をカップ1杯程度をタンクに入れる
- 6時間ほど放置した後水を流す
これだけです!
これを月に一度を目安に行うことが効果的です。
タンク内は湿度が高く、カビや雑菌が発生しやすいため、水を流すたびタンク内の汚れが便器に流れて便器内の黒ずみの原因になります。
タンクが汚れていると、どれだけ掃除しても無駄になってしまうわけです。
タンク内のカビや汚れの成分を分解するため、外出時や就寝時などのトイレを使用しない時間を利用して行いましょう。
重曹には消臭効果もあって、タンク内と便器内を一度に洗浄でき、輪染みなども防止できます。
まとめ
トイレ掃除ってどうしても気が進まないものですが、普段使う頻度の高い場所なだけにきれいに保っておきたいものですよね。
だけど売っている洗剤も多いしどれを選んだらいいのか分からない方も多いのではと思います。
そんなお悩みもこれでおさらばしましょう!
[box class=”blue_box” title=”トイレの黒ずみの原因”]- 黄ばみ
→トイレの黒ずみの初期段階。尿石がこびりついたもの。アルカリ性の汚れ。
- 黒カビ
→トイレの黒ずみの直接的な原因。黄ばみを覆うように発生し黒ずみに進化。酸性の汚れ。
- 水垢
→黒カビをコーティング。トイレの黒ずみを落としにくくする。アルカリ性の汚れ。
[/box] [box class=”green_box” title=”汚れに対して効果的な洗剤”]- クエン酸
→黄ばみ、水垢に効果的。天然成分で人体や浄化槽内のバクテリアへの影響も少ない。
- 重曹
→黒カビに効果的。天然成分で人体や浄化槽内のバクテリアへの影響も少ない。
- 酸素系酸性洗剤
→黄ばみ、水垢に効果的。頑固な汚れにも効果が期待できる。成分がかなり強力なので使用する際は注意書きを要チェック。
- 塩素系アルカリ性洗剤
→黒カビに効果的。頑固な汚れにも効果が期待できる。成分がかなり強力なので使用する際は注意書きを要チェック。
[/box] [box class=”pink_box” title=”掃除の方法”]- 水抜きをする
- 汚れに合わせて洗剤を塗る
- 洗剤を塗った部分をトイレットペーパーで覆う
- 1時間ほど放置する
- 水を流す
- トイレブラシで磨く
- もう一度水を流す
- トイレの形状に合わせて市販の洗浄剤を設置する
- 重曹の粉をカップ1杯程度タンク内に入れ6時間ほど放置した後水を流す
これだけ押さえていれば黒ずみができてもすぐ対処できそうですね。
洗剤も道具も百円ショップで揃えられるようなものばかりですし、すぐに実践できる簡単な作業ばかりです。
洗剤を汚れに浸透させるのに時間はかかりますが、やっぱりトイレはきれいな方が気分が良いですから、良ければ参考にしていただければ。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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