アウトドアを楽しむ方も増えてくる夏のシーズン。
誰もが1度はその存在に悩まされるのではないでしょうか。その正体は…




子供だけではなく、大人だって悩まされる「虫」。(夜中の寝苦しい時に耳元から襲われた時は、何とも言えない!!!!)
「虫対策」として、蚊取り線香や虫除けスプレーなどを使っている方も多いかもしれません。
でもその対策って…お子様や赤ちゃんに優しいものを選んでいますか?

せっかく虫対策をするのであれば、身体に影響が少ないものを使いたいですよね。
今回は、体に優しい植物成分の虫除けアロマについて調べてみました。アロマスプレーの作り方やアロマ別の効果、使用上の注意点なども合わせてご紹介していこうと思います。

では、お付き合いの程よろしくお願いします!
目次
市販の虫除けスプレーは何が有害?

そもそも、市販の虫除けスプレーって何故身体に影響があるといわれているのでしょうか。

ドラックストアに売っている多くの虫除けスプレーの主成分は、「ディート」なんです。
「ディート」とは
ディートとはアメリカで軍事用に開発された化学物質(虫除け成分)です。忌避剤(きひざい)としての効果が抜群で価格も安い!ということから世界中で虫除けスプレーの主成分として使用されるようになりました。
有害動物の嫌う成分を用いて、害虫などが近寄らないようにする薬剤のこと。
実を言うと…ディートの成分によって蚊に刺されなくなる理由は、はっきりとは分かっていないそうです。
今までは臭いを嫌って効果を発揮するといわれていたのですが、近年では虫の神経を麻痺させて「人間として認識できなくなる」ことによって血を吸う対象から外れているという説が強くなってきています。

厚生労働省では、販売メーカーに対して商品の注意書きに「6ケ月未満の乳児には使用しない」「子供への使用制限」等の内容をも記載するようにと発表しています。
日本では、命に関わるほどの副作用もなくディートの毒性は極めて低いといわれていますが、安全だとは言い切れません。


安心で安全なアロマ
お子様や赤ちゃん用にも安心できる虫除け対策ですね…。条件としては、この3つあたりでしょうか。
- 肌が弱い方でも使える
- 赤ちゃんにも使える
- 安心で安全に使える

そんなママ友の為に、はりきって調べてみたところ…な、な、なんとありましたよ!!!!

それは「天然のアロマを使った手作りスプレー」

皆さんもこんなイメージ持たれてますよね。
アロマには、殺虫剤のように「虫を殺す働き」や市販の虫除けスプレーのように「虫の神経を麻痺させる」効果はありませんが、虫が嫌う香りがあります。
そのアロマを使ったスプレーを虫除けスプレー代わりに使えば、虫は近寄ることを嫌がるので結果として虫に刺されにくくなります。身体に優しくて虫対策もできるなら、是非試してみたいですよね。


おまけなのですが…。
「アロマ」「精油」「エッシェンシャルオイル」って言葉をよく聞きませんか?この違いって知ってました?

少しまとめてみましたが、アロマは広い意味がありエッセンシャルオイルもアロマの一つです。天然のものも化学香料が入った合成のものも「アロマ」と呼んでいます。一方でエッセンシャルオイルは、植物からさまざまな方法で抽出した100%天然の物質のことをいいます。

精油かエッセンシャルオイルかというのは「日本語か英語」の違いでした。
虫除けアロマスプレーの作り方
では、さっそく「虫除けアロマスプレー」の作り方をご紹介していきます。(あくまでも一例なので、お好みでオイルの量などは調整してみてくださいね。)

材料
材料はなんと!たったの3つです。
- エッセンシャルオイル
- アロマオイルを使ってしまうと効果がない。ここは「純度100%」で。
- 無水エタノール
- オイルは水には溶けない為、エタノールを利用してオイルを溶かして薄める。
- 濃度によって「無水エタノール」「エタノール」「消毒用エタノール」があるがアロマスプレーには「無水エタノール」を使う。
- 精製水またはミネラルウォーター
- アロマの香りを広げる為に使う。
- ミネラルウォーターの場合は軟水がおすすめ。
アロマスプレーの容器と器具
容器や器具も100円ショップ等で手軽に購入することができます。
- スプレー容器(30ml~100ml)
- 青色や茶色などの遮光性のスプレー容器がおすすめ。
- お手軽なのは、プラスチック製の容器。
- ガラス製のものだとオイルの種類や濃度による劣化がプラスチック製よりもしづらい。
- ガラスビーカーとガラス棒
- プラスチック製の計量カップでも代用可能。
- ガラス棒はマドラーでOK。
- ラベルシール
- 使用したエッシェンシャルオイルの名前や作成日を記入しておく。
作り方
スプレーの容量を50ml作成する時の作り方をご紹介します。容器などに合わせて倍にしたり少なくしたり調整してみてくださいね。
【材料】
- エッシェンシャルオイル 約10滴(約0.5ml)
- 無水エタノール 約10ml
- 精製水 約40ml
【手順】
- ガラス容器(計量カップ)に無水エタノール10mlを入れる。
- アロマオイルを約10滴入れる。
- ガラス棒(マドラー)で良くかき混ぜる。
- 精製水を40ml入れる。
- ガラス棒(マドラー)で良くかき混ぜる。
- かき混ぜた液体をスプレー容器に入れる。
- ふたをしっかり閉めて良く振る。
- ラベルを付ける。
- 完成!!!
参考webサイト:STONE&EVER
使用上の注意
- こまめにスプレーをする(1時間ほどで効果が薄れてしまう為)。
- 2~3週間で使い切る(最長でも1か月)。
- 妊婦の方は、小さな刺激に敏感な為使用を控える。
- 肌に異常がでたら使用を止める。
- 使用前にはスプレー容器をしっかりと振る。


お子様と一緒に作ってみても良さそうですね♪
虫除け効果があるエッセンシャルオイル

虫が嫌いな香りは、甘いフローラル系の香りではなくハーブ系や柑橘系のすっきりとした香りのものです。私たちにとっては「良い香り♪」なのですが、虫たちにとっては嫌~な香りなんですって。
今回は、代表的なもの5つとその効果についてご紹介します。
シトロネラ
爽やかな香りで防虫に効果的

香りの特徴 | レモンのような、ほのかに甘い香り |
効果の特徴 | 昆虫忌避作用と防虫作用(ノミ・ダニ・ハエなど)があり特に蚊に効果的。混合肌向け。制汗・消臭作用もある。猫も嫌う香り。 |
様々な防虫グッズの香料にも使われているシトロネラ。レモングラスに近い種でアルコールを多く含んでいるので、赤ちゃんや敏感肌の人にはあまりおすすめできません。もし、使う場合には他のエッシェンシャルオイルとブレンドしたり濃度を低くすると良いと思います。
ラベンダー
最もなじみのある万能エッシェンシャルオイル

香りの特徴 | フローラルでフレッシュな甘い香り |
効果の特徴 | 虫除け効果がある(蚊やノミ・ゴキブリに効果的)。リラックス効果が高い。 |
ラベンダーはリラックス効果が高く安眠効果があります。気分転換をしたい時、室内でちょっと使いたい時に使用すると良いのではないでしょうか。また、赤ちゃんに使用することを推奨している機関もあるので安心して使うことができると思います。
ゼラニウム
皮脂のバランスを整えるエッシェンシャルオイル

香りの特徴 | バラのような甘い香りの中にミントを含んでいるような香り |
効果の特徴 | 昆虫忌避特性がある(蚊やダニに効果的)。どのような肌タイプにもおすすめ。 |
バラに似た香りなので、香水やせっけんに多く使われています。ホルモンの働きを整える作用があるので、女性の方には特におすすめです。
レモンユーカリ
シトロネラよりも虫が嫌うエッシェンシャルオイル

香りの特徴 | レモンに似た香りの中に山椒のようなスパイシーさがある香り |
効果の特徴 | 昆虫忌避性(蚊・ノミ・ダニ・ハエなど)の香りがある。混合肌向け。 |
主にユーカリにはリフレッシュ効果がありますが、レモンユーカリにはリラックス効果があるので体調を崩しやすい時季に使うことが多いそうです。また、虫が嫌う成分が多く入っているので「とにかく虫が嫌い」という人にはおすすめです。
しかし、シトロネラのように刺激が強いので赤ちゃんや敏感肌の人にはあまりおすすめできません。もし、使う場合には他のエッシェンシャルオイルとブレンドしたり濃度を低くしてくださいね。
レモングラス
リフレッシュ効果が高いエッシェンシャルオイル

香りの特徴 | レモンに似た、甘く清々しい香り |
効果の特徴 | 昆虫忌避性(蚊・ノミ)の香りがある。混合肌向け。制汗・消臭作用がある。猫が嫌う香り。 |
リフレッシュ効果が高くストレス解消や食欲増進など、夏に使うにはピッタリのエッシェンシャルオイルです。トムヤムクンスープの材料としても使われているそうです。また、抗菌・殺菌作用もあるので水虫ケアにも使用できます。
かなり作用が強いので、赤ちゃんや敏感肌の人にはおすすめできません。もし、使う場合には他のエッシェンシャルオイルとブレンドしたり濃度を低くすると良いと思います。
アロマオイルの注意点




「天然」と聞くと安心というイメージがあると思いますが、アロマは1滴に成分がぎゅ~~~っと凝縮されているので赤ちゃんには刺激が強すぎるんです。
アロマの使用はいつから大丈夫かというはっきりとした決まりはありません。しかし「1歳未満のお子さんへの精油の使用は原則禁止」とされています。

アロマの香りが強いと、ママや母乳が認識できずに赤ちゃんが不安になってしまうそうです。また、お肌も繊細なのでアロマの直接の使用は避けた方が良いでしょう。


ポイントを紹介しますね。
- アロマの濃度を低くしたスプレーを作る。
- 赤ちゃんには、通常の4分の1のアロマ量
- お子様には、通常の半分のアロマ量
- 室内ではタオルにオイルを少量染み込ませて虫除けベープにする。
- 直接赤ちゃんの肌に触れないよう洋服やベビーカーにスプレーをする。
- 赤ちゃんやお子様に初めて使用する時は、パッチテストをしてからにする。
- 肌に異常が出たらすぐに使用を止める。
また、オイルを使う際には赤ちゃんやお子様だけではなく「妊娠中の方」も注意が必要です!
肌荒れを起こしたり体調を崩しがちです。アロマによっては子宮収縮作用がある為、お腹が張ってきたり早産や流産の危険があります。

まとめ



子供たちも喜んでいるところで、さらっと今回の復習をしておきましょう!
- 市販で売られている虫除けスプレーの主な成分「ディート」には神経毒性(体内に摂取されると神経系の障害を起こす毒がある)が疑われた事例がある。
- ディートの毒性は極めて低いといわれているが、安全だとは言い切れない為。使用が懸念されている。
- 安心で安全なのは、天然のアロマを使った手作りスプレー
- アロマスプレーを作るのに必要な材料は3つ
- エッセンシャルオイル/無水エタノール/精製水
- 使用上の注意
- こまめにスプレーをする。
- 2~3週間で使い切る。
- 妊婦の方は使用を控える。
- 肌に異常がでたら使用を止める。
- 使用前にはスプレー容器をしっかりと振る。
- 虫除け効果があるエッシェンシャルオイル5選
- シトロネラ/ラベンダー/ゼラニウム/レモンユーカリ/レモングラス
- お子様や赤ちゃんも安心して使えるポイント
- アロマの濃度を低くしたスプレーを作る。
- 室内では、タオルの虫除けベープにする。
- 直接赤ちゃんの肌に触れないようスプレーをする。
- 初めての使用時は、パッチテストをする。
- 肌に異常が出たらすぐに使用を止める。
- 妊娠中の使用は、オイルの種類や濃度に要注意!

皆さんも、よかったら作ってみてくださいね。
今回もお付き合いいただきありがとうございました!!