近頃はスーパーでも見かけるようになったゴーヤ。そんなゴーヤを食べ過ぎるとよくない、という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。
今回はそんなゴーヤの真相をお話したいと思います。
ゴーヤってどんな野菜?
ゴーヤの正式名称はツルレイシといいます。その味のとおり別名苦瓜とも呼ばれるウリ科の植物です。完全に熟す前の実を野菜として食べます。
熟すとオレンジ色になり、種の周りには赤い果肉が現れます。もちろん実も種の周りの果肉も食べられます。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]腐ってるって思って捨てたりしちゃだめね[/voice]ゴーヤは病気や害虫に強く、気候が合い日光・たくさんの水があれば肥料や農薬がなくても収穫できます。
日本に伝来してきたのは16世紀で、当時は生薬として扱われていました。喘息、腫瘍、高血圧、糖尿病などに効果があるとされていました。
ゴーヤにはどんな栄養があるの?
ゴーヤは低カロリーで栄養価の高い野菜です。1本250グラムを食べたとしても43キロカロリーしかありません。それでは具体的にどんな栄養があるか見てみましょう。
ビタミンC
ビタミンCは白血球をより活性化させ、コラーゲンを生成するのに不可欠です。皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
またストレスへの抵抗を高める、鉄分の吸収をよくする働きもあります。
本来ビタミンCはとても熱に弱い栄養なのですが、ゴーヤに含まれているビタミンCは熱を加えても壊れにくい構造になっています。
ただしビタミンCは水溶性ビタミンというものの1つで、水に長い時間つけていたりゆでるとその栄養が流れ出てしまいます。
さっと洗うだけか、ゆでずに蒸す、炒めるという方法をとることがおすすめです。
ゴーヤは100グラム中76ミリグラム含まれています。これはキウイ(69ミリグラム)よりも多くとても豊富です。
葉酸
葉酸とは水溶性ビタミンでビタミンB群の仲間です。ほうれん草などの葉物に多く含まれるためそう名付けられました。
葉酸は赤血球を作り出すサポートをする、胎児の正常に発育させる役割があります。貧血対策にも効果的な栄養です。
こちらも長い時間水につける、ゆでるなどすると栄養が流れ出てしまうので注意してください。
100グラム中約70マイクログラムあり、白菜よりも豊富に含まれています。
カリウム
カリウムは体内に溜まった余分な水分や塩分の排出を促す作用があります。細胞を正常に保つ、血圧を調節することに役立っています。
ほかにも血圧を下げる働きもあります。
ゴーヤ100グラムの中で260ミリグラム含まれており、これは牛乳より多い数字になります。
不溶性食物繊維
食物繊維には2種類あります。まずは水に溶ける水溶性食物繊維、次に水に溶けない不溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維はこんにゃく、昆布やわかめ、里芋などに多く含まれます。不溶性食物繊維は穀類、野菜類、きのこ類などに多く含まれています。
不溶性食物繊維は腸が動くようにする働きと、溜まった便を押し出すように促す働きがあります。腸をきれいにして大腸がんのリスクを減らしてくれます。
100グラム中2.6グラム不溶性食物繊維が含まれています。これはセロリより多いことになります。
モモルデシン
数種類のサポニン(健康づくりやダイエットに効果がある栄養)と20種類のアミノ酸(人の体を構成している栄養)でできています。
モモルデシンは胃液の分泌を促すことで、食欲を増進させます。ほかにも血圧や血糖値を下げる効果、疲労回復、肝機能を高める効果があります。
鉄分
鉄分は血液のヘモグロビンを構成するのに欠かせない栄養です。鉄分が不足してくると頭痛、動悸食欲不振などの貧血症状が出てきます。
ちなみに貧血で1番多いのは鉄分が不足してしまう鉄欠乏性貧血です。
鉄分はビタミンCと同時に摂取するとより効果的に吸収できます。
ゴーヤの鉄分はほうれん草の2倍の量が含まれています。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]ゴーヤにはビタミンCも含まれているからとてもいいじゃない![/voice]
なぜゴーヤを食べ過ぎてはいけないの?どれくらい食べていいの?
ゴーヤに含まれるモモルデシンには胃液を分泌する効果があることは先述したとおりです。食べ過ぎてはいけない理由はこのモモルデシンにあります。
たくさん食べるとモモルデシンもたくさん摂取したことになります。すると胃液が過剰に分泌されて胃に負担をかけます。結果腹痛になってしまうのです。
また苦みとは本来、辛み・酸味・えぐみとともに毒とされています。毒といっても少量なら消化液を出し食べ過ぎによる胃もたれを緩和してくれます。
しかし食べ過ぎると胃痛、腹痛、下痢になってしまうことがあります。そのため苦みの摂取は量を考える必要があるのです。
またゴーヤには水分も多く含まれているため、体を冷やす効果があります。食べ過ぎると内臓を冷やしてしまい、反対にそれが原因でばててしまうことがあります。
では1日どれくらいまでなら食べていいのでしょうか。それは「適量」としかいうことができません。つまり1日に食べていい量が決まっていないのです。
それはなぜかというと、許容範囲に個人差があるためです。
ゴーヤの苦みはどうすればとれる?
ゴーヤが苦いのはモモルデシンが原因です。モモルデシンは食欲増進などの効果があるので、できればとりたい栄養です。
しかし苦いのを我慢しながら食べるのはなかなか辛いもの。そこであの苦みが得意ではない方へ少しでも和らげる方法をお教えします。
外側のつぶつぶを処理する
よく「わたをしっかりとりましょう」と言われますが、実はわたそのものはさほど苦くないのです。1番苦いのは外側のつぶつぶの部分なのです。
緑色が濃いもの、外側のつぶが小さいものは苦みが強い傾向があるので、買うときには色や外側のつぶの大きさを見ながら買うといいと思います。
ほかにも外側のつぶつぶをピーラーでそぎ落すのもおすすめです。
分厚く切らない
苦みが得意でないのなら、分厚く切るのはやめましょう。それは先述しましたが、外側のつぶつぶが苦みの原因だからです。
そのため薄切り、もしくは小さな角切りにすることをおすすめします。
塩もみする
塩もみは塩味をつけるだけでなく、味が入りやすくする、水っぽく仕上げないために必要な作業です。
また、塩もみをすることで水分と一緒に苦みも出ていきます。
やり方は、ゴーヤ200グラムに対して塩を4グラムかけて揉み、しばらく放置したあと水で洗い流します。
この時、洗いすぎると水溶性の栄養も抜けやすくなってしまうので気を付けてくださいね。
最後にしっかりと水気を絞ります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]塩をかけて置いておく時間はお好みで[/voice]油を使う、濃い味付けにする
油を使うのにいい調理法はゴーヤチャンプルーのような炒め物です。
香りのあるごま油を使い、卵や豆腐、豚肉などといっしょに炒めることによって、ゴーヤが油でコーティングされて食べやすくなります。
ほかにも濃い味付けにすると苦みが誤魔化されるのでおすすめです。
こちらはゴーヤチャンプルーの作り方です。
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新鮮なゴーヤの見分け方、苦くないゴーヤの見分け方
食べ物はやっぱり新鮮なものが1番ですよね。栄養も満点!しかしそれだと苦みも増しています。
ここでは苦みが平気な方には新鮮なゴーヤの見分け方を、そうでない方には苦くないゴーヤの見分け方をご紹介します。
[box class=”green_box” title=”新鮮なゴーヤの特徴”]- ずしりと重みがある。
- 色が濃く、鮮やか。
- 外側のつぶつぶの大きさが同じ。
- 傷などがついていない。
- 色が薄い。
- 外側のつぶつぶが大きい。
- やわらかい。
まとめ
ゴーヤの栄養や食べ過ぎてはいけない理由はわかっていただけたでしょうか?どんな栄養でもとりすぎはよくないですね。
[box class=”pink_box” title=”ゴーヤについて”]- ビタミンCなど様々な栄養が含まれている。
- 食べ過ぎるとモモルデシンの効果で腹痛になる。
- 1日に食べていい量は決まっておらず、あくまで適量。
- 苦い場所はワタではなく外側のつぶつぶ。
なんかゴーヤ食べたくなってきちゃった。
よし、今日のばんごはんはゴーヤチャンプルーに決定!
[/voice]皆さんも量はほどほどにしながらゴーヤを楽しんでくださいね。
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