[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/30代男性普通.png” name=”夫” type=”l”]でもだるまって飾るものじゃなくって願掛けに使うものじゃなかったっけ?[/voice]
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]そうなの?[/voice]多くのインテリアやお守りよりも親しみがあまりないだるま。そういえばだるまってなにかご利益があるのでしょうか。夫は「願掛けに使うもの」って言っていたけれど。
今回はそんなだるまの歴史や意味についてご紹介したいと思います。
そもそもなんでだるまっていうの?
実はだるまは達磨大師という人がモデルになったと言われています。
達磨大師とは仏教の1つである禅宗の祖師(そし:宗派を開いた人のこと)で、インドに生まれて中国に渡って禅宗を広めました。
そんな達磨大師にはある言い伝えがあります。それは魏(ぎ)の嵩山(すうざん)にある少林寺で、9年間壁に向かって座禅を組んでいて手足が腐ってなくなってしまったというものです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-9.png” name=”かな” type=”r”]ひいい!そんなに座ったままいれないわよーっ[/voice]達磨大師の教えは日本に伝わり、武士を中心に広まっていきました。それをきっかけに手足のない置物、だるまが作られるようになりました。
ちなみに現在のような起き上がりこぼしの形のだるまが作られるようになったのは、江戸時代になってからです。
だるまを飾る意味は?
だるまを縁起物として扱うようになったのは江戸時代になってからです。現在では願い事を叶える助けをしてくれる置物として扱われています。
そんなだるまの使い方ですが、まずは叶えたい願い事を思い浮かべます。その願いを込めながらだるまから見て左目を書き入れます。これを開眼(かいげん)といいます。
そして願いが叶ったら感謝の気持ちを込めながらだるまから見て右目を書き入れます。これを満願といいます。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]夫が言っていた「願掛けのときに使う」っていうのは正しかったのね[/voice]ただし選挙のときは「右に出るものなし」という意味で右目から書き入れることがあります。
そんなだるまですが、江戸時代には少し違った使われ方をしていました。
江戸時代には疱瘡(ほうそう)が流行りました。疱瘡では視力が低下してしまいます。そのため美しい目のだるまが人気になりました。
[box class=”green_box” title=”補足 疱瘡とは”]別名天然痘。天然痘ウイルスを病原とする感染症で、人に対して強い感染力を持つ。致死率は25パーセントから50パーセントと高い。疱瘡という言葉は平安時代に生まれた。[/box]
さらにだるまは目を入れることで疱瘡を避けることができるという風潮が生まれました。そのため疱瘡除けとして使われるようになりました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]疱瘡は疱瘡神という神様が広めていると考えられていて、その疱瘡神は赤い色が苦手という言い伝えがあったそうよ[/voice]また願(がん)=眼(がん)を入れるためでもあります。
だるまの色と意味
だるまの色にはそれぞれ意味があるということはご存知でしたか?昭和以降に意味を込めて赤や白以外の色のだるまが出てきました。
ここではその色のだるまにはどんなご利益があるか一部をご紹介したいと思います。
赤
赤は元々人工では出せない色でした。そのため特別な力があると考えられていました。最も古い歴史がある色です。
また疱瘡神は赤色が苦手であるという言い伝えもあったためか、魔除けになると信じられていました。今では魔除けのほかに、家内安全や開運吉祥があります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]開運吉祥というのは幸運や繁栄、おめでたいこと、幸先がいいことという意味よ[/voice]白
白のだるまは江戸時代ごろに赤いだるまといっしょに紅白でめでたいという理由で組み合わされるようになりました。
良縁、婚礼に使われることもありますが、受験合格や目標達成のご利益があります。ほかのだるまの効果をサポートする役割もあります。
黒
黒いだるまには商売繁盛のご利益があります。黒字を招き、安定した金運を招く力があるとされています。
黄色
黄色は元々実りの色とされていました。そのためご利益は豊穣です。また豊穣が転じて金運上昇もご利益となります。
金
なんと金色のだるまもあります。金色は金運向上のご利益があります。
だるまにも種類ってあるの?
だるまは地域によって様々な種類があります。ここでは地域によって違うだるまを一部ご紹介したいと思います。
松川だるま
宮城県仙台市及びその近郊で作られるだるまです。天保年間(1830~1844年)に伊達藩藩士松川豊之進が作り始めました。
独眼だった仙台藩初代藩士伊達政宗に配慮して、最初から両目を描かれた状態で販売されます。だるまの色は赤ではなく群青色なのも特徴です。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]どんど祭りのときに並ぶとすごく迫力があるんですって[/voice]https://www.instagram.com/p/B3Zbkd2HrXC/?utm_source=ig_web_copy_link
高崎だるま
群馬県高崎で作られているだるまです。210年以上前に山縣友五郎が始めました。全国の約80パーセントを生産しています。
当初は顔料が手に入らずなかなか作られませんでしたが、海外から赤色の顔料が手に入るようになると、だるま作りが盛んになっていきました。
冬の農業が出来ない時期に副業として行われていました。
https://www.instagram.com/p/B0F9IQMlO35/?utm_source=ig_web_copy_link
白河だるま
福島県白河市で生産されています。白河藩主松平定信がお抱えの絵師である谷文晁(たにぶんちょう)に命じて考案と彩色をさせました。
丸みがあり、穏やかな表情をしているのが特徴です。またあごひげも長く描かれています。
越谷だるま
埼玉県越谷市で作られているだるまです。別名武州だるまともいいます。
江戸時代の享保年間(1716~1736)に間久里のだる吉という人が起き上がりこぼしにだるまの絵を描いたそうです。
ほかに比べて鼻が高く色白なのが特徴です。
東京だるま
別名多摩だるまとも呼ばれていて東京西部で作られています。養蚕農家が豊作や息災を願って神棚にだるまを飾るようになったことをきっかけに広まりました。
姫だるま
愛媛県で作られています。こちらは女性の姿をしていて神功皇后の置物として作られたものです。対を成す存在として錦だるまという、神功皇后の男装姿のものもあります。
愛媛県において姫だるまは結婚祝い、新築祝い、誕生祝い、節句などに送られます。
https://www.instagram.com/p/B59Kf6yg9rg/?utm_source=ig_web_copy_link
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]女性の外見をしただるまは新潟県、石川県、大分県竹田市などでも作られているのよ[/voice]
いつまで飾っていていいの?供養は?
願いが叶っただるま、願いが叶わず片目だけのだるまはどうすればいいのでしょうか。
実はだるまを飾るのは1年だけなのです。
もしも願いが叶っていない場合でも新しいだるまにする必要があります。
だるまを新しくした場合は再び願いをこめながら左目(向かって右側)に目入れをします。同じ願いをこめる場合もそうです。
1年経った達磨は供養してくれる神社かお寺にどんど焼きやお焚き上げをしてもらう必要があります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]間違ってもごみの日に出す、なんてことしちゃだめね[/voice]お焚き上げはこのような様子です。
[arve url=”https://www.youtube.com/embed/VxwXwJhOW_8″ mode=”normal” /]
まとめ
だるまについて知らないこと、意外と多かったのではないでしょうか。色はほかにもオレンジやピンクなどたくさんの種類があります。
ご利益だけでなく、色で選んでも素敵かもしれませんね。
[box class=”pink_box” title=”だるまとは”]- 達磨大師がモデルだった
- 疱瘡除けとして広まった
- 様々な色の種類がある
- 1年しか飾らない
- 供養はどんど焼きかお焚き上げ[/box]
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