冬の味覚、カニ!カニ!……はっ、すみません、つい高ぶってしまいました。普段なかなか食べられないからこそ、おいしく食べたいですよね。
でもパパの言うとおり、黒くなっているカニもあるのは事実。今回はなぜカニが黒くなっているのかご説明したいと思います。
冷凍された生のカニの正しい解凍の仕方もお教えしちゃいます!
そもそもなぜ黒くなるの?
そもそもなぜカニは黒くなってしまうのでしょうか。それは冷凍された生のカニに含まれているたんぱく質が、酵素の働きで黒くなる酸化現象が起こっているからです。これを黒変といいます。
この黒変は冷凍状態では抑えられていますが、解凍されて時間が経過すると進行します。加熱すると進行はとまります。なぜなら加熱することで黒変させる酵素がなくなるからです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]つまりボイルされた冷凍のカニは解凍しても黒変しないってことね[/voice]そのためこの黒変は、鮮度の良し悪しの基準にはなりません。ちなみに食べても害はありません。
黒変を防ぐには?
いくら食べられるとはいえ、見た目が悪くなってしまう黒変。食べるときにも気分が落ちてしまいますよね。
黒変を防ぐにはポイントがあります。
冷凍された生のカニにとって自然解凍は厳禁です。温度差でうまみが流れ出てしまうからです。それだけでなく品質が下がったり細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
なら、どうすればいいのか。それは食べる直前に流水で急速解凍すればいいのです。
けれど完全には解凍せず、表面の氷が残っている程度(シャリシャリするくらい)にしておきましょう。氷の膜が乾燥や変色を防いでいるのです。
流水で解凍する場合でも時間をかけてはいけません。黒変は解凍されてから始まります。そのため冷凍された生のカニを急速に解凍する必要があるのです。
他にもしてはいけないことってあるの?
冷凍された生のカニを食べるにあたって、してはいけないことはまだあります。
解凍せずに鍋に入れる
急速解凍するのは面倒だし、直接鍋に入れてしまおう!なんて考えてはいけません。冷凍された生のカニを覆っている氷の膜には、添加物が入っている場合があるからです。
そのため解凍せずに鍋に入れてしまうと、鍋の出汁や具の味を変えてしまう恐れがあります。
電子レンジで解凍する
電子レンジって便利ですよね。けれど冷凍された生のカニの場合はその便利さに頼ってはいけません。
電子レンジで温めると身の組織が壊れてしまい、身がパサパサしてしまいます。さらにうまみも抜け出して無くなってしまいます。
生のまま再び冷凍庫、冷蔵庫に入れる
食べきれなかったからとそのまま再度冷凍庫に入れる、冷蔵庫に入れるのは避けましょう。解凍後は急速に味が落ちます。
そのため冷蔵庫、冷凍庫に入れるなら加熱してからがおすすめです。
いつからカニを食べるようになったの?
冬の味覚のイメージが強いカニですが、その通りなのです。
ズワイガニのメスは11~1月上旬、オスは11~3月が旬です。
北海道でとれるタラバガニは1~5月が旬です。
毛ガニは12~3月が旬とされていますが、年中とることができます。
そんなカニですが日本人が食べ始めたのは意外と早く、実は奈良時代、遅くても平安時代からと言われています。なんと塩味で食べられていたそうです。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]万葉集には食べられるカニを憐れむ歌があるんですって[/voice]日本人に食べられるようになってから歴史の長いカニですが、中には新人にあたるカニがいます。それがタラバガニです。人々に食べられるようになったのは明治時代以降だと言われています。
当時はサケ、マス漁が盛んに行われていたため、タラバガニは価値がないとされて浜辺に捨てられていました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-9.png” name=”かな” type=”r”]ええー!もったいなーい![/voice]その後、サケやマスが不漁になると、その代わりとしてタラバガニが食べられるようになり一気に人気が出ました。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]だっておいしいものー。そりゃ人気になるわよー[/voice]
カニがおいしいところをご紹介!
カニについてわかっていただいたところで、カニがおいしい地域についてご説明したいと思います。どうせ食べるならおいしいところの方がいいですものね。
福井県
ズワイガニの中でも福井県で水揚げされたものを越前ガニと呼びます。そのおいしさはトップクラスだと言われています。
特に敦賀(つるが)、美浜(みはま)エリアでは越前ガニを堪能できます。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]あー、想像しただけでよだれが出そう![/voice]
鳥取県
鳥取砂丘周辺では山陰地方で水揚げされるオスのズワイガニ、松葉ガニと兵庫県香美町の香住(かすみ)漁港で水揚げされた紅ズワイガニ、香住ガニを味わうことができます。
香住ガニは関西では貴重な紅ズワイガニで、甘味があり水分が多いのが特徴とされています。
島根県
出雲周辺ではズワイガニだけでなく、お隣の鳥取県を経由して香住ガニを食べることもできます。
カニの食べ比べをして神社を巡るという計画を立てるのもいいですね。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-6.png” name=”かな” type=”r”]おいしいものを食べてパワースポット巡りなんて素敵ね![/voice]京都府
京都の海側では、間人(たいざ)港で水揚げされる、間人ガニというズワイガニを味わうことができます。
間人ガニは幻といわれるほど貴重で、ブランドガニの中でも高い人気を誇ります。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]やだー、そんなの食べてみたいに決まってるじゃなーい[/voice]ほかにもズワイガニのメス、セイコガニや舞鶴(まいづる)港で水揚げされたズワイガニ、舞鶴ガニを食べられるところもあります。
兵庫県
兵庫県でおいしいカニを食べられるのは、香美町の香住ガニだけではありません。なんと神戸市の北部に位置する、有馬温泉でも松葉ガニを食べることができるのです。
それは有馬温泉観光協会と浜坂漁港という港が売買契約を結んでいるからです。
その売買契約のおかけで兵庫県の北部である日本海にわざわざ行くことなく、おいしい松葉ガニを食べることができます。
[voice icon=”http://yosiaa.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/nigaoemaker-7.png” name=”かな” type=”r”]カニを食べたあとに温泉に入ってゆっくり……。なんて贅沢なの![/voice]北海道
北海道の層雲峡(そううんきょう)という温泉街では1年を通して毛ガニを味わうことができます。なんとカニみそが1番おいしいのは毛ガニだそうです。
ズワイガニと食べ比べをしたい場合には12~3月に訪れるといいでしょう。
特に網走で3月下旬~4月にかけて水揚げされる毛ガニは、流氷明け毛ガニと呼ばれ身が詰まっていておいしいのだそうです。
まとめ
カニが黒くなる原因についてお分かりいただけたでしょうか。私は鮮度の問題だと思っていたのですが、違っていました。これからは解凍の仕方に注意したいと思います。
[box class=”pink_box” title=”カニが黒くなるのは”]- 生のカニの水分に含まれているタンパク質が酵素の働きで酸化現象が起こっているから
- 解凍して時間が経っているから[/box]
- 自然解凍しない
- 流水で手早く解凍する
- 解凍したらすぐに食べる[/box]